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鈴木亮,西園みすず,小林弥生,栗林さみ

2021年最後のラジオiNEWS、元さんみゅ~の西園みすずさんと小林弥生さんがきてくれた。放送日の翌日、12月31日をもって、西園さんは芸能界を引退する。そんな最後の最後というタイミングで、この番組に出演してくれた。嬉しかった。以下は全国のさんみゅ~ファンを代表して、西園さんに贈るメッセージだ。

拝啓 西園みすず様

あなたと初めて出会ったのは、まだこの番組が始まってまもない2018年3月のことでした。マンスリーゲストとしてさんみゅ~が登場、その1回目にあなたと小林弥生さんがきてくれました。
この仕事を始める前、それまでの人生でアイドルとの接点は皆無、知識も情報もなく、番組に来てくれるアイドルの皆さんとの距離感や接し方も、よくわかりませんでした。あなたとの会話も、きっとぎこちなかったと思います。
あなたと出会う直前、生まれて初めてアイドルのライブに行きました。立錐の余地もないホール、大音響、大声で喚き飛び跳ねるファンたちに圧倒された私は、5分で会場を後にしました。もうアイドルのライブはこりごりだと思いました。
そんな中、「私たちのライブは着席だし、静かな曲も多いですよ。一度ぜひ」と誘ってくれたのが、小林さんでした。
番組スタッフとお邪魔したさんみゅ~のアコースティックライブは、とても良かった。しっとりと聞かせる楽曲の数々、古いカバー曲もあり、最後まで楽しめました。そして西園みすずさん、あなたの歌に衝撃を受けました。こんなうまい歌い手がいるのかと思いました。あなたの歌声は、まるで天からメッセージが降ってくるようで、魂を揺さぶられる歌というのは、こういうものなんだなと実感しました。このライブで、私はすっかり、さんみゅ~ファンになりました。
さんみゅ~と出会ったおかげで、好きなアイドルグループがいること、それを応援することが、なんと楽しく幸福なことなのか、初めて知りました。もし、さんみゅ~と出会わなければ、毎週ラジオiNEWSに寄せられるファンのメッセージも理解できなかったと思います。
「MV見て泣きました」「生きる支えです」「曲を聴けば頑張れます」といったメッセージの数々、さんみゅ~と出会う前の私なら、「大げさだな」「自分に酔ってるよ」くらいにしか思えなかったかもしれません。さんみゅ~のファンになって、こういうファンの声は誇張でも自己陶酔でもなんでもなく、心の底からそう思っていることがわかるようになりました。実際、自分にとって、さんみゅ~はそんな存在になりました。
テレビの生放送や講演の仕事の直前、「よし、行くぞ!」と気合いを入れるために、控室でよく「青い季節」や「真夏のFantasy」をスマホで聴きました。家族がいない日曜日、自分で入れたコーヒーを飲みながら、さんみゅ~ライブのDVDを見たり、「追い風に吹かれて」や「虹のしずく」を聴いている時の幸福感は、何物にも替えられない人生の黄金時間でした。
私はライブでのあなたの歌いっぷりが好きでした。あなたの絶唱は、見るたび背筋がゾクゾクするような快感がありました。ステージの上のあなたは、例え真ん中にいなくてもどっしりと存在感があり、メンバーたちに向ける笑顔が美しかった。
いつしか毎月2回、秋葉原と銀座のライブに通うのが常となり、さんみゅ~は生活の一部になりました。さんみゅ~と一緒にできる仕事はないかと、いつも考えるようになりました。日経の夕刊記事であなたにインタビューできたのは、私の長い記者生活の中でも、忘れられない仕事になりました。
そんなさんみゅ~のメンバー全員の卒業が決まり、目の前が真っ暗になりました。おそらく多くのファンも同じだったと思います。さんみゅ~のいない日々など想像もできないと、落ち込みました。
それでも、当時のあなたは舞台女優としての仕事が増え始めており、まだまだ活躍する姿を見ることはできるだろうと思っていました。あなたの芝居、何度か拝見しました。あなたが登場するだけで、舞台が華やぐのがわかりました。女優としても、あなたは輝いていました。
抜群に上手い歌、芝居もいい、そんなあなたがミュージカルに挑戦し始めたことを知り、これこそあなたの進む道だと確信しました。いずれはブロードウエイに立つような人材だろう、そんなポテンシャルを感じていました。なので、今回の芸能界引退の一報、驚きました。なんで? どうして? もったいないよ、と思いが止まりませんでした。
12月19日、あなたの最後のライブ、感動しました。こんなにもファンに深く強く愛されたアイドルはいません。そんな聡明なあなたが選んだ道ですから、今回の決断、きっと間違っていないと思います。
西園みすずさん、出会ってくれてありがとう。あなたと出会わなかったら、さんみゅ~を知らなかったら、好きなアイドルグループを応援するという、大きな喜びや楽しみを知らないまま、今回の人生を終えるところでした。
西園みすずさん、あなたのことが大好きでした。これからのあなたの人生が絶対に幸福でありますように、全国のさんみゅ~ファンとともに祈っています。
西園みすずさん、これまでどうもありがとう。いつまでもお元気で。See You Again !

(日本経済新聞 編集委員 鈴木亮)


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