9月21日の「アサザイ 今日の1社」は、G R C S（9250・東証グロース）を放送しました。

今回は、代表取締役社長　佐々木　慈和　様にお越しいただき、事業内容や強み、成長戦略等についてお話を伺いました。

井上哲男より取材後記が届いております。ぜひご覧ください。

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GRCS（9250）（東証グロース市場）

ラジオNIKKEIにて収録

お相手は、代表取締役社長の　佐々木　慈和　（ささき　よしかず）様

「フィナンシャルテクノロジーの強化」

▼10年以上前に日本企業ではまだ意識が弱かったGRCSの領域を事業範疇と捉える

昨年2021年11月に上場されたが、GRCの領域で事業を開始してから既に10年以上の実績を持ち、国内有数のGRC専業企業として100人規模の専門人材を抱え、事業を進められている。

「GRC」とは、G：ガバナンス、R：リスク、C：コンプライアンスのことで、これにセキュリティのSが加わり、現在多くの企業が経営重要課題としてこれらを認識し、そして経営の中心にこれらを据えていることは疑う余地の無いことであるが、社会情勢の変化により企業を取り巻く外部環境が多様化するにつれて、さまざまな事件や事故、不祥事に関する報道は、今も絶えない。また、それに伴い、新たな規制の強化も行われてきた。

　同社がGRCSの領域を事業範疇と据えた10年以上前、欧米においては既に企業のこれらに対する認識が強かったのに対して、日本企業の意識、取組み意欲はそこまででもなかったが、そのことが逆に同社がこの領域を中心に考えた理由でもある。

▼継続的なPDCAサイクルを構築していることが「強み」である

　現在、企業が具体的に抱えている課題とは、サイバー攻撃、通信障害、個人情報の管理、リモートワークの対応、サプライチェーンの確保などであるが、企業の成長とともに増加するこれらの脅威に対する守備体制を、テクノロジーを活用することでアナリティクスとして課題の可視化を行うことによって明確化し、データとノウハウが活かされたプロダクトの提供によりソリューションに導き、そして、その改善状態をモニタリングするという、分析、解決、維持をワンストップで支援する企業は他になく、継続的なPDCAサイクルを構築しているということが同社のなによりの「強み」である。

　また、GRC及びセキュリティの領域における課題の可視化から解決までのプロセスは、企業活動の中で定期的に、且つ繰り返し行われることが望ましいことから、顧客との取引関係は長期間に及んでおり、この長期の取引関係におけるプロセスの繰り返しが顧客の新たなニーズを捉え、解決策の提案により顧客の受注取引が増加し、プロジェクトが継続するという構造ができており、売上高に占める既存顧客の割合が現在9割を超えているという、高い収益モデルが構築されていることも、同じく、「強み」だ。

▼「フィナンシャルテクノロジーの強化・投資」でGRCS領域での拡大を目指す

市場環境を述べると、世界のGRC市場は年平均で14％程度の成長が継続することが予想されているというが、前述のように、欧米では既にこのGRCが企業経営において標準装備されていると考えると、日本の企業は守備体制の構築が不十分なのが現状であり、海外に追いつくためにも、海外の成長スピード以上の右肩上がりで市場が成長する必要があり、実際にそのことが同社の近年の売上の増加スピードにも表れている。市場環境は極めて有望である。

　当然、コンペティターは存在するが、その競合社である外資系大手会計コンサルやソリューションベンダーのサービスは、フルスペックで極めて高価であるのに対し、同社は継続的な契約が多いこと、自社開発プロダクトの利用により、リーズナブルな価格での提供が可能となっており、導入のハードルが低いことも魅力だ。顧客に対するクロスセル、アップセルのアプローチの繰り返しにより、成長余地はとても大きいと判断する。

　そんな同社の成長戦略であるが、売上高成長率30％以上を維持し続ける成長基盤強化に向けた２つの課題として、事業拡大のための専門人材の確保・育成と、従来の守り領域に加え、攻め領域もカバーする事業ポジションの強化が必要と認識している。

　そのための施策が、既に上場後も実施し、話題となったM&Aと、「フィナンシャルテクノロジーの強化・投資」である。つまり、「金融のコア業務プロダクトへの対応強化」だ。既に実績のあるコア業務プロダクトから、さらにGRCS領域での拡大を目指す戦略。今後、同社の売上に占める金融の比率に注目していきたい。

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取材後記は以上です。いかがでしたか。

本日の放送はPodcast配信にて早速アップされております、是非お聴きください！

それでは来週もお楽しみに！

■GRCS 　IRサイト　https://www.grcs.co.jp/ir

代表取締役社長　佐々木　慈和　様と