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朝イチマーケットスクエア「アサザイ」

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8月9日の「アサザイ 今日の1社」は、丸山製作所(6316・東証スタンダード)を放送しました。

 

今回は、代表取締役社長 内山 剛治 様にお越しいただき、事業内容や強み等についてお話を伺いました。

 

井上哲男より取材後記が届いております。ぜひご覧ください。

 

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取材後記

丸山製作所(6316)(東証スタンダード市場)

ラジオNIKKEIにて収録

お相手は、代表取締役社長の 内山 剛治(うちやま たかはる)様

 

「果たさなくてはならない使命」

 

▼日本で初めて消火器を製造

 創業されたのが1895年。つまり、創業から実に128年の歴史を持つ企業である。

 主な事業内容は、「農林業用機械」、「工業用機械」、「防災機器」の製造・販売であるが、沿革を辿ると、創業後、日本で初めて消火器を製造し、その後、人力・動力噴霧器、工業用ポンプ、オリジナル2サイクルエンジンの開発・製造を行っている。

 この創業製品である消火器製造のノウハウから生まれた「ポンプ技術」、そして次に確立された「エンジン技術」を基として、「防災」・「高圧ポンプ技術」・「2サイクルエンジン技術」の3つのコア・テクノロジーを、日本のみならず世界へと広げていった。

 

 これらの機械・機器を、活躍する事業分野別に具体的な製品として紹介すると、「農林業用機械分野」では、病害虫予防などの農薬散布を省力化する為の防除機、2サイクルエンジンを使用した雑草を刈る刈払機、木を切る為のチェーンソー等が挙げられ、「産業機械分野」としては、高圧PUMPを使用した車両の洗浄に用いられる高圧洗浄機、暑さ対策や畜産等で使用されるミスト装置などが挙げられる。

 また、「環境衛生機器分野」でも、PUMP技術が活かされ、畜舎内で病原菌の感染を防ぐ車両消毒装置、COVID等に代表される消毒や家庭のエアコン洗浄等にも用いられている。

 そして、「防災関連分野」では、上記した通り、日本で最初に消火器を製造・販売した会社として、「環境とより安全な消火器で社会に貢献する」という理念のもと、消火薬剤のリサイクルを進めるとともに、技術開発と製品開発により、多様化するさまざまなニーズに応えている。

 

▼世界80ヵ国以上でクオリティーブランドとしての高い評価を獲得

 この製造・販売を支える体制であるが、東京本社と千葉工場を中心に、国内25か所の営業拠点により全国規模で事業を展開しており、顧客への迅速なサービス・販売が出来るよう5つのグループ会社と強固な連携を図っている。また国内のみならず世界80ヵ国以上へ製品を輸出し、クオリティーブランドとしての高い評価を獲得しているが、アメリカや中国、タイなどに現地法人を設立するなど、事業フィールドの拡大に努めている。この強固な体制こそが、まずは同社の「強み」である。

 

 そして、同社は業界で初めてカスタマーサポートセンターを設置したことに表れているように、顧客の声を大変重要視しており、その声をもとに、設計・製造から、販売・アフターサービスに至るまで、グループ内で行える一気通貫の体制を敷いている。信頼・信用・安心を届け、「次も丸山」と言ってもらえるために努力してきたと言う。

 

 「高い技術力」プラス「一気通貫の生産体制」、「顧客の声を聞き、それを活かす姿勢」という3つの強みは、様々な分野でトップシェア製品を生んでいることに結びついている。例を挙げると、ポンプ製品の農業用防除機での国内トップシェア、北米におけるカーウォッシュ用ポンプでのトップシェア、エンジン製品である刈払機でホームセンター流通において国内トップシェアと言った具合だ。

 

▼「成長市場」として考える事業領域は「食」・「水」・「環境」

 同社は、この2023年9月期から5か年の中期経営計画である第8次中期経営計画を進めているが、これはまず、2030年の在るべき姿である長期ビジョン「SDGsに繋がるESG経営の強化」、「社会貢献型企業として成長市場に進出」の2つに即した中計だということをご理解いただきたい。

 ここにおける「成長市場」として同社が考える事業領域は「食」・「水」・「環境」。

「食」に関しては、食品加工やレストラン、農業、畜産市場、「環境」に関しては、洗浄、消臭、節水、水処理等がそのターゲットであるが、「水」に関しては、同社が現在注力している「ウルトラファインバブル技術」や新用途向けのポンプ製品開発が事業拡大のカタリストであろうと私は考えている。

 

 これまで企業相手(BtoB)がメインだった商材に、シャワーヘッドなどのウルトラファインバブル製品を開発することで一般消費者向けの販路を新規開拓し、DXIoT技術を活用した、新しい成長事業の創出に取り組むこと、結果的にこれらの付加価値の高い製品群が利益率の向上に結びつくことが期待される。

 

 現在の市場環境であるが、国内農業においては、農業従事者の高齢化などの課題から省人化や省力化が求められており、農業の生産性向上は必要不可欠な状況と言える。そのため農業業界が抱える問題解決の道として「スマート農業」の活用に期待が寄せられており、同社が果たす、また、果たさなくてはならない使命は極めて大きい。

 そして、世界レベルでも人口増加による食糧危機、気候変動による不作など食糧をめぐる様々な問題が懸念されている。つまり、今後も農業機械の需要は世界的に高くなることが見込まれているのだ。同社グループの高い技術力・開発力がこの社会問題の解決に寄与する部分は大きい。

 繰り返し書く。「同社が果たす、また、果たさなくてはならない使命は極めて大きい。」

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取材後記は以上です。いかがでしたか。

本日の放送はPodcast配信にて早速アップされております。

また、今回は動画版も公開します。

ラジオ放送に入りきらなかった内容も、スライドを使ってわかりやすく説明していますので、ぜひこちらもご覧ください!

 

それでは来週もお楽しみに!

 

(関連ウェブ)

■動画版 https://youtu.be/9Lkq6XDS-Zw

■丸山製作所 IRサイト https://www.maruyama.co.jp/ir/

 

代表取締役社長 内山 剛治 様と

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