お知らせ:

朝イチマーケットスクエア「アサザイ」

番組へのお便りはこちら

6月7日の「アサザイ 今日の1社」は、ユナイトアンドグロウ(4486・東証グロース)を放送しました。

 

今回は、代表取締役社長 須田 騎一朗 様にお越しいただき、事業内容や成長戦略、重点施策等についてお話を伺いました。

 

井上哲男より取材後記が届いております。ぜひご覧ください。

 

----------------------------------------------------------

取材後記

ユナイトアンドグロウ(4486)(東証グロース市場)

ラジオNIKKEIにて収録

お相手は、代表取締役社長の 須田 騎一朗(すだ きいちろう)様

 

「ブルーオーシャン」

 

▼"シェアード社員" というオリジナルな仕組み作りに成功

 以前、冬の特番でご紹介させて頂いたが、独特のビジネスモデルをレギュラー放送でもご披露したいという私の願いが叶い、とてもうれしく思っている。

 創業されたのが2005年2月。上場されたのが201912月であるが、前回お越し頂いたときの2つのセグメントのうち、主力事業である「インソーシング事業」は、今期から「コーポレートIT総合支援」と「コーポレートIT内製開発支援」に分けられ、「セキュリティ事業」は「キャッシュレスセキュリティ・コンサルティング」にセグメント名称の変更が行われた。

 

 現在の「コーポレートIT総合支援」はまさしく、旧「インソーシング事業」なのであるが、同社を語るキーワードは「コーポレートエンジニア(コーポレートIT人材)」である。

 これは、よくSEなどの一般的なITエンジニアと混同されるが、単なる一部のシステム作りのため、企業に派遣技術者と違い、企業や組織の価値向上をITでプロデュースする専門職であり、企業の各部門や外部ITベンダーとの調整など幅広い対応が求められることから、当然、必要とされるスキルについても、技術知識、IT業界の知見だけでなく、ビジネスそのものの理解力、問題解決力など多岐に亘っている。

 

 そして、この人材を自社の少人数の社員で行うことが、中堅・中小企業にとっては非常に困難なことであるとともに、大きな問題となっており、そこが同社の事業領域となっている。

 同社がこのビジネスを行うことが出来るのは、異なるスキルを保有する"シェアード社員"というオリジナルな仕組み作りに成功しているからであり、中堅・中小企業のコーポレートIT部門の業務支援に特化した会員制のシェアリングサービスを提供している。

 

つまり、この「コーポレートIT総合支援(旧インソーシング事業)」は、大企業がITコンサルティング会社、またはSI会社、技術者派遣会社に依頼しているサービスを、プロジェクトや月単位といったものではなく、時間単位で、また、請負契約や派遣契約でなく、準委任契約といった形で、中堅・中小企業向けに提供する、他の大手企業が手掛けない極めてニッチな事業なのだ。

 

4つの重点施策

 同社の考える今後の成長戦略、4つの重点施策は、「選択と集中」、「分割と増殖」、「ノウハウの深化」、「特化型事業の開発」である。

 このうち、「選択と集中」を説明すると、それは現在の事業ターゲットである首都圏エリアの従業員数50名から1,000名の成長企業における顧客獲得ポテンシャルをさらに拡大させるということだが、事実、現状、顧客の依頼を断っているほどだと言う。そのために必要なことは従業員数の拡大であり、前期202212月期に225名であった従業員数を、203312月期には1,000名に拡大させたいと考えている。

 

しかし、ただ増加させるのでない。「ノウハウの深化」が意味するところは、顧客体験を社内研修(オリジナルな研修システムである「UGアカデミー」)に展開するということであり、多様化する顧客ニーズに深く入り込み、課題解決の経験を蓄積することによって、個人と組織のノウハウを磨きながら従業員数を拡大させることを意図している。

 

 また、「特化型事業の開発」の意味するところは、今期から「インソーシング事業」より「コーポレートIT内製開発支援」を独立させた部分が体現している。

 それぞれのエンジニアは、総合力に非常に長けているが、その中で、企業の固有のニーズに即した専門性の高い特化型サービスを立ち上げ、高付加価値化をさらに進め、個人ごとに異なる専門性をそれぞれが伸ばし、それを有機的に繋げることで、グループとしての総合力を高めていくということである。

 

▼"ブルーオーシャン"をゆうゆうと泳ぐ

 業績は極めて堅調で、前期につきましては売上高が12.5%の増収、営業利益が12.0%の増益であったが、12期連続の増収であり、利益面でもリーマンショック後の2010年に黒字化を達成し、オフィス移転という特殊要因があった期以降、6期連続で営業利益ベースの増益を果たしている。

 

 そして、今期についても、前期比14.6%の増収予想、人材採用費用に加え、採用広告関連や教育研修費用等の増加を見込んでいるものの、営業利益ベースで17.9%の増益予想を立てている。

同社がオリジナルな"シェアード社員"という仕組みづくりをする道のりは、決して安易なものではなかったであろう。しかし、それを成功させたことが、ニッチで潤沢なニーズにおける他社に対する高い参入障壁となっている。"ブルーオーシャン"をゆうゆうと泳ぐ同社。他の泳者の姿はまだ見当たらない。

----------------------------------------------------------

 

取材後記は以上です。いかがでしたか。

本日の放送はPodcast配信にて早速アップされております。

また、今回は動画版も公開します。

ラジオ放送に入りきらなかった内容も、スライドを使ってわかりやすく説明していますので、ぜひこちらもご覧ください!

 

それでは来週もお楽しみに!

 

(関連ウェブ)

■動画版 https://youtu.be/BAdEoihnIjk

■ユナイトアンドグロウ IRサイト https://www.ug-inc.net/ir

 

代表取締役社長 須田 騎一朗 様と

アサザイ_20230607_ユナイトアンドグロウ.jpg