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4月10日の「アサザイ 今日の1社」は、ネットスターズ(5590・東証グロース)を放送しました。

今回は、取締役CFO 安達 源 様にお越しいただき、事業内容や成長戦略等についてお話を伺いました。

 

井上哲男より取材後記が届いております。ぜひご覧ください。

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取材後記

ネットスターズ(5590)(東証グロース市場)

ラジオNIKKEIにて収録

お相手は、取締役CFO の 安達 源 (あだち げん)様

 

「潜在的な"伸びしろ"」

 

 昨年20239月に上場されたQRコード決済関連を主な事業とされている企業であるが、会社の設立は2009年で、2015年に日本初となるインバウンドQRコード決済を導入した先駆者、キャッシュレスのパイオニアと言われている。

 

 実際の事業は、この決済に係る「決済関連事業」と「DX事業」の2つで、前者が売上高の約70%強を占めている。

 その「決済関連事業」であるが、スーパー、ドラッグストア、空港等でキャッシュレス決済を利用する際に、同社の決済システムを自然と利用しているケースが多々ある。

 というのは、同社はQRコード決済、電子マネー、クレジットカードなどの複数のキャッシュレス決済を1つのアプリで決済可能とする、マルチブランド対応のキャッシュレス決済サービス「StarPay」を提供しており、このサービスを利用しているアカウント数は約45万もあるからである。

 日本には60近いキャッシュレスブランドがあると言われているが、同社は50以上のブランドに接続されており、加盟店は同社と契約することにより、一気に50近い決済ブランドを導入し、さらに加盟店審査や生産プロセスを一括管理することが可能となる。

 

 次に、「DX事業」であるが、こちらは2020年に開始したサービスで、「StarPay-DX」というブランドで提供している。このサービスは、モバイルオーダー、電子クーポン、自治体向け決済サービス、事前予約システム、テーブルオーダーなど、幅広い商品ラインナップとなっており、決済とプラスアルファで加盟店の抱える問題・課題を決済と共にワンストップで解決するDX商品となっている。

 例えば、顧客のHPや既に展開されている携帯アプリに追加することも可能で、また、ミニアプリという形での納品も可能である。(このミニアプリとは、PaypayD払いといった大きなアプリの中に企業のロゴが複数あるのを見た方も多いであろう。このアプリの中のアプリをミニアプリと呼ぶ。)

 つまり、同社は「決済関連事業」と「DX事業」によって、加盟店のキャッシュレスの導入希望、また、省人化を図り、売上を伸ばしたいというニーズに幅広く応えているのだ。

 

 そんな同社の第1の強みが、技術力・開発力に優れているということ。

 同社は、世界最先端技術であるクラウドネイティブインフラを採用し、コンテナ技術により、決済処理成功率の高さ、サーバーコストなどの管理コストや決済コストの低下、柔軟な端末連携等を実現しており、強固な安定性、安全性を実現していることが支持されている。

 また、この高い技術力と世界最先端のサーバー技術を利用することにより、膨大なデータ量を安全に処理できるだけでなく、開発が容易なので、自前の読み取り端末に依存しないという大きな特徴がある。他社の端末でもOKなのだ。その状態で同社の決済システムに繋がることができるという顧客にとってもコストがかからないメリットがある。

 

 無論、50以上のブランドをカバーしているということ、強固な加盟店網を抱えているということも強みであるが、この加盟店網の増加は、POSベンダーや地銀の広範なパートナー基盤がもたらしているものであり、同社にとってはコストをかけずに効率的に加盟店増が果たされている。そして、このような強みが、同業他社との比較において、成長性と利益率が相対的に非常に高いという事実をもたらしている。

 

 成長戦略は、まだまだ伸びしろが大きい既存の2事業の拡大、そして、両事業のクロスセル営業であるが、加えて「海外展開」を挙げられた。

 同社の現在の海外戦略は、QRコード決済ゲートウェイとして世界各国のスーパーアプリを集約し、OEMパートナーである海外の主要銀行等にQRコード決済ゲートウェイサービスを提供することで、OEMパートナーの加盟店のキャッシュレス決済サービス対応を支援しているが、今後は、より多くのQRコード決済ブランドを世界各地で利用可能にすること、地域を問わず加盟店に対してDXにつながるサービス提供が可能となることを目指すという。実際に同社は、これまでもAlipayWeChat Payとの提携を業界に先駆けて実施した実績がある。このような海外のQRコード決済ブランドとの強固なリレーションを活かした戦略が海外展開におけるカタリストとなろう。

 

 同社が掲げるミッションは、「お金の流れを、もっと円(まる)く」というもの。

 ここには、お金の流れをもっと便利で快適に、もっと効率的に、もっと安心安全に、変えていきたいという想いがあり、お金の流れをもっと円くすることで世の中を循環させ、よりよく発展させていきたいという想いが込められている。この"循環・発展"という部分に最も期待を寄せているのは日本政府である。経済産業省が発表している2022年のキャッシュレス比率は36%。近年大きく増加してもまだ36%なのである。政府が目標と掲げている数字は80%。このギャップはそのまま同社の潜在的"伸びしろ"と言える。

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取材後記は以上です。いかがでしたか。

本日の放送はPodcast配信にて早速アップされております。

それでは来週もお楽しみに!

 

(関連ウェブ)

■ネットスターズ IRサイト https://www.netstars.co.jp/ir/

 

取締役CFO 安達 源 様と

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