お知らせ:

朝イチマーケットスクエア「アサザイ」

番組へのお便りはこちら

4月5日の「アサザイ 今日の1社」は、ファインズ(5125・東証グロース)を放送しました。

 

今回は、代表取締役社長 三輪 幸将 様にお越しいただき、事業内容や強み、成長戦略等についてお話を伺いました。

 

井上哲男より取材後記が届いております。ぜひご覧ください。

 

----------------------------------------------------------

ファインズ(5125)(東証グロース市場)

ラジオNIKKEIにて収録

お相手は、代表取締役社長の 三輪 幸将(みわ ゆきまさ)様

 

Videoクラウド」

 

▼動画導入後の効果を可視化できないという課題を解決した3つの特徴

昨年、20229月に上場された「動画を起点としたマーケティングDXを実現する」を標榜する企業であるが、20095月の設立当初はガラケー向けのFlashサイト制作やスマートフォン向けのサイト制作などが事業の中心であった。その後、2010年からSEO(検索エンジン最適化)やMEO(地図エンジンにおける最適化)などのサービス提供を開始し、2013年より、現在の「店舗クラウド事業」の前身となる「TSUNAGU」や「いつあき」といった予約システムの販売を開始し、その後、2015年から現在の「Videoクラウド」の前身である「動画制作サービス」の提供を開始している。

 

 そして、2018年にはカスタマーサクセス部門を発足し、本格的なDXコンサルティングサービスの提供を開始したのだが、2019年にはインタラクティブ動画の提供を開始し、2021年4月から本格的に「Videoクラウド」をリリースし、現在は、北は北海道から南は九州全域まで幅広くサービスの提供を行っている。

 

同社が動画事業を開始した当初の大きな課題は「導入後の効果を可視化できないこと」であった。2019年から同社が動画配信プラットフォームへの投資を始めた背景には、この問題を解決したいという意図があったのであろう。

 

 現在、同社が提供している動画配信プラットフォーム「Videoクラウド」の3つの特徴は、1つ目は顧客のwebサイトや採用サイトなど、オウンドメディア上に同社独自の再生ビューアを設けることによって、顧客のPR動画や採用動画を簡単に配信することが可能だという点である。

また、2つ目は動画を分析するという機能。再生ビューアを介して動画を視聴していただくことで、50種類を超える視聴データの取得が可能となっている。これにより、当初の課題であったユーザーの興味関心の可視化や動画の投資対効果の算出が可能となる。

 そして、3つ目は動画を拡張させることができるということ。同社の拡張機能には、インタラクティブ動画や360°動画への対応があり、動画で新たな顧客体験をもたらすことが可能となっている。オープンプラットフォームと呼ばれるものは、動画にインタラクションを付けることができず、また、VR動画の視聴には不向きであることから、同社の「Videoクラウド」は、この点において大きな差別化が図られていると言える。

 

▼顧客の課題に応じたデータの蓄積が同社の戦力

 その他の強み、差別化の部分はニーズが潜在的なSMB領域の顧客から継続的に案件を獲得できる体制が構築できていることだ。

 同社には、202212月末時点で149名のセールスコンサルタントが在籍しており、テレマーケティングやメールなどを活用したダイレクトマーケティングにより、毎月1,000件を超える安定した商談数を獲得している。SMB領域においては、ニーズが潜在的ゆえにアプローチ方法も限られ、同社のような体制を敷く必要があるが、これが完全に構築されている企業はまだ少ない。これが、エンタープライズやミディアムAの領域であれば、顧客のニーズがはっきりと顕在化していることから、大手広告代理店の介入やインハウスで動画制作できるプラットフォームなど、競合が多くなるが、SMB領域はターゲットが多いが競合企業が少なく、今後も新規の取引が増えることが予想される。

 

また、付加価値の高い提案を連続的に行うことができるデータドリブンな体制が構築できていることも強みである。ここでは、独自のスコアリングとRPAの活用によって、月間20,000社のアプローチリストが作成され、この中から年間約12,000社に提案が実施されており、この提案は、業種別や業態別に蓄積されたデータをもとに付加価値の高いものとなっている。顧客の課題に応じたデータの蓄積が、同社の戦力となっているのだ。

 

▼今後も大きく拡大傾向を継続する動画マーケティングDX市場

そして、同社は生産性を高めるために分業体制を取っている。セールスコンサルタントがソリューション提案を行って案件を獲得し、クリエイティブ部門はディレクションや動画制作を行い、カスタマーサクセス部門は運用や効果改善を行っている。また、顧客の課題に応じてクロスセルを担当するコンサルタントがデジタルマーケティングやSFAの導入支援など複数のソリューションを提案することによって、分業体制のもとで一気通貫したサービスを提供できる仕組みとなっていることも差別化の1つだ。

 

 DX市場、並びに動画マーケティングDX市場が、今後も大きく拡大傾向を継続することに疑問はない。

上場によって得た資金の一部で、今後も優秀な人材の確保などの採用費や「Videoクラウド」のアップデート、新規サービスなどへ投資を行うという。そして、目下の戦略として考えているのが、「付加価値の向上」と「課題解決領域の拡大」。その性向の土壌は、十分に築かれていると私は判断する。

----------------------------------------------------------

 

取材後記は以上です。いかがでしたか。

本日の放送はPodcast配信にて早速アップされております、是非お聴きください!

 

それでは来週もお楽しみに!

 

(関連ウェブ)

■ファインズ IRサイト https://e-tenki.co.jp/ir/

 

代表取締役社長 三輪 幸将 様と

アサザイ_20230405_ファインズ.jpg