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朝イチマーケットスクエア「アサザイ」

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 7月27日の「アサザイ 今日の1社」は、日本都市ファンド投資法人(8953、東証)を放送しました。

 

 今回は、資産運用会社である株式会社KJRマネジメントの執行役員 都市事業本部長 荒木 慶太 様にお越しいただき、同リートの運用戦略について詳しくお話を伺いました。

 

 ~日本で2番目に資産規模が大きな総合型リート~

 

 同リートの母体は2002年に日本で3番目に上場した日本リテールファンド投資法人で、2021年のオフィス特化型のMCUBS MidCity投資法人との合併で総合型となり、それに伴う投資法人名の変更により、現在の日本都市ファンド投資法人となっています。

 現時点で、資産規模が約1.2兆円、運用している物件は127物件となり、日本で2番目に大きなJリートとなります。

 合併した理由としては、働き方や住み方、消費の仕方が多様化していく中で、不動産においても立地が良い場所にオフィスや商業施設、ホテルが集中し良い場所を取り合っている状況下、そのなかで用途の垣根を越えて総合型のリートとして用途を気にせずダイナミックに不動産を運用していきたいという狙いがあります。

 また、運用会社のスポンサーが2022年4月末に変更となり、三菱商事とUBSからKKRに代わっています。KKRというのは世界的にPE(プライベートエクイティ)投資を行っているようなオルタナティブ投資に強みのあるグローバルな企業です。全世界での運用資産残高は約55兆円と大変大きな運用資産を有しています。

 日本では2006年にオフィスを開設し、PE投資を展開し現在日本では約2兆円の運用資産残高があります。そのKKRが日本での不動産投資を拡充していきたいという試みからリートを運用している同リートを取得したという流れになります。今後もKKRのスポンサーの強みを生かしながらシナジーを発揮し、引き続き上場リートを運用されるということでした。

 運用資産の用途別比率としては、都市型商業施設が48.7%、オフィスが18.8%、郊外型商業16.4%、複合型15.1%、ホテルが1%、住宅が0.1%となっています。

 

 

~運用方針は変わらず~

 

 スポンサーが変更となっても運用方針については変わりありません。不動産運用力、成長していくための不動産取得力が強みとなり、今後も大いに発揮して行きます。リーシングチームやリニューアルチームを組織に内製化、リニューアルやリーシングを行っています。

 

 代表的な物件がこちら。

 

▼mozoワンダーシティ

 

 













 本物件は、メインテナントであるイオンを核に、複合型書店、スポーツクラブなどから構成され、イオンが展開するモールの中でも最上位の売上規模を誇っております。2009年4月の開設以来、好調な売上げを達成しており、規模、テナント構成の面においても地域一番店としての強みを活かし、今後の継続性は高いと考えております。

 

~短期から中期の成長戦略~

 

 資産入れ替えや、それに伴う売却益の分配、また新規物件の取得、リファイナンスによるコストの削減を成長ドライバーとして見据えています。現在総合型リートとなりましたが商業比率がまだ高いということもありますので、保有している商業施設を2,000億円売却しその資金でオフィスや住宅を取得していく資産入れ替えを3~5年で行ない、商業比率を50%程度まで引き下げていきます。

 なお、この資産入れ替えで収益力を高め、さらに売却益を実現していき、投資家へ還元していくという形で収益性に繋げていきます。

 この1年で既に1,000億円の取得を行っており、実行した640億円の売却においては60億円の売却益も実現することができています。この60億円の売却益に関しては複数期に分散して利益を計上していく方針で安心感に繋がっているといえます。

 また総合型に転換した強みを発揮し、用途の垣根を意識せず、物件の用途の最適化、テナントミックスの観点も踏まえた物件の複合化を行い、個々の収益性の向上や競争力のアップも実現しています。

 具体的な例としては福岡天神にある飲食ビルであったGビル天神西通りを外観からリノベーションを行い、オフィスやサービス系のテナント、またクリニックなどを誘致し入替えを行っています。

▼Gビル天神西通り

(リノベーション前の様子)

















(リノベーション後)
 






















 Jリートの中でも2番目の規模であり、日本リテールファンド投資法人時代から20年近い運用実績もある同リート。昨今の不動産を取り巻く環境が複雑になっていく状況下でもその経験値と用途に捕らわれない戦略で、今後も継続的な成長を実現していくことに期待しつつ、今後も攻めの姿勢をきちんと示して実行していく同リートにアサザイも注目して行きたいと思います。

 

 

~Podcast配信のお知らせ~

本日の放送はPodcast配信にて早速アップされております。

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株式会社KJRマネジメント 執行役員 都市事業本部長 荒木 慶太 様と