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4月13日の「アサザイ 今日の1社」は、JDSC(4418・東証グロース)を放送しました。

 2021年12月に上場された同社は、東京大学発のベンチャー企業として、AIやデータサイエンス、機械学習といった最先端の技術を駆使して「産業全体をアップグレードする」という取り組みを、多くの産業において大手企業と連携して進めております。
 同社の事業は、一過性のAIアルゴリズム受託開発やシステム受託開発、コンサルティングビジネスとは異なり、産業全体の課題に対してAIを活用して改善効果を創出するとともに継続的な収入が得られるということが特徴で、「需要予測関連ソリューション」「マーケティング最適化ソリューション」「データ基盤構築ソリューション」等7つのサービス領域で事業を展開されています。

 今回は、代表取締役社長 加藤 エルテス 聡志 様にお越しいただき、事業内容や強み、成長戦略についてお話を伺いました。



 井上哲男より取材後記が届いております。ぜひご覧ください。

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取材後記

JDSC(4418)(東証グロース市場)

ラジオNIKKEIにて収録

お相手は、代表取締役 CEOの 加藤 エルテス 聡志 (かとう えるてす さとし)様

 

「真の意味での『Upgrade Japan』を目指す」

 

▼産業全体の課題に対して改善効果を創出

「Upgrade Japan」というミッションを掲げられ、昨年2021年12月に上場されたが、AIやデータサイエンス、また機械学習といった最先端の技術を駆使して「産業全体をアップグレードする」という取り組みを、多くの産業において大企業と連携して進めている。この「大企業と連携して」という部分と「産業全体をアップグレード」という部分を併せ持つことが何よりも同社の特徴と言える。

 

 具体的に書くと、初めの「大企業と連携して」という部分は、同社の事業上「Joint R&D」とされていることだが、まずはその産業の大企業を1社目として、共同で、その産業に共通する課題を解決する研究開発を実施するとともに、その成果物の横展開を可能とする契約を締結する。そして、次の「産業全体をアップグレード」という部分は、2社目以降にAIプロダクト横展開をすることによって幅広く提供し、この目的を果たすとともに収益を得ているのだ。

 

そのため、通常の会社が行っている一過性のAIアルゴリズム受託開発やシステム受託開発、コンサルティングビジネスとは全く異なり、その「一丁目一番地」は「産業全体の課題に対して(AIを活用して)改善効果を創出する」という部分にある。

 

 この「改善効果を創出する」ということは、現在のAIのステージをそのまま示している。それは、かつてのように流行言葉として「AIを用います」ではなく、実際に利用前後の定量化されたデータを示すことによって、納得してもらわなくてはそのビジネスは成り立たないという立ち位置である。

 

 同社の場合、需要予測関連ソリューション、マーケティング最適化ソリューション、データ基盤構築ソリューション等7つの領域でサービスを提供しているが、創業4年弱で、AIプロダクトを7つ、データ基盤プロダクトを1つ、ゼロから立ち上げて収益化してきたということは、その数だけ「定量化された改善データを示す」ことに成功したということだ。

 

 

▼「協調」と「3つの成長ドライバ」

同社の社名には「コンソーシアム」という単語が入っている。

これはまさしく、「産業全体をアップグレード」するという想いが込められていると私は考える。互いに競争し合うのではなく、協調することで解決できる領域があらゆる産業に大量に存在する。それを"共に、みんなで解決する"ことこそが、産業協調を促進し、生産性の向上とSDGsの達成を可能とするという高邁な理想が込められていると。

 

今後の成長ドライバの分析として挙げられたのは「プロダクト数」、「プロダクトごとの売上」、「共通プログラムのクロスセル」の3つ、極めて明解だ。

 また、特に短期的に注力するのは2つ目の既存プロダクトの売上を上げていくこと、新規顧客を獲得すること言った。既に1社目との「Joint R&D」でAIの精度やインパクトが実証されているため、2社目以降の新規獲得は比較的容易であり、プロダクト拡販のための営業組織を現在強化中で、短期的にはこの部分にフォーカスするつもりだ。

 

そして、中長期には冒頭に記した2つのメソッドを、ありとあらゆる産業で再現性をもって広げることに注力し、その後は、各産業において精度が高まったAIと蓄積されたデータを保有するポジショニングを活かして、様々な新規事業を検討するという。そのステージを越えた先にあるものは、「(長期では)ファンドやM&A等の資本の力も活用し、真の意味での『Upgrade Japan』を目指す」というものだ。

 

 

▼産業の抜本的アップグレードを主導する"日本の宝箱"

社長は、「小さい事業を行うために当社を立ち上げたわけではない。Upgrade Japanを実現するために立ち上げたのだ。」と言い切った。そこで語られたのは「例えばGAFAはTo C領域のデータを独占しているが、産業内のデータはアクセスすらできないが、当社は長期的には各産業の中に閉じられているリアルデータを大量に集積できる立場になる。それらを活用して、産業の抜本的なアップグレードを主導しているのはJDSCだ、と誰もが想起するようなデファクトスタンダードになっていきたい。」という大きな夢であるが、話をしていて全くその実現性に疑問が沸かない"確かなもの"をこの社長は持っている。

 

 同社は優秀な頭脳、技術力、分析力を備えた"日本の宝箱"だと感じた。私が現在、日本の社会問題として最も深刻なこと、喫緊に克服しなくてはならないと考えていることは「生産性の向上、SDGsの推進」に尽きる。そのソリューションに大きな寄与があるのは同社だと確信した。収録から数日が経過したが、「またすぐにでも会いたい、話をしたい」と感じる社長に出会ったことに感謝している。


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 取材後記は以上です。いかがでしたか。

   本日の放送はPodcast配信にて早速アップされております、是非お聴きください!


 それでは来週もお楽しみに!

 

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