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朝イチマーケットスクエア「アサザイ」

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 11月10日の「アサザイ 今日の1社」は、オーウイル(3143、東証2部)を放送しました。

 今回は、代表取締役社長 伊達 一紀様にお越しいただき、沿革と事業内容・2つのセグメントと環境事業・シェアと強み・成長戦略について詳しくお話を伺いました。

 同社は、食品原材料等の輸出入及び国内販売(食品原材料の卸売業)を創業来運営している企業です。
「信頼第一」をモットーとしており、一般消費者に安心・安全をお届けするため、品質管理体制や豊富な調達力、取引先へのきめ細やかな対応力を活用して、創業来、着実に業容を拡大。さらに昨今、注力している「環境事業」が軌道に乗り、よりいっそうの成長に向け事業活動に取り組んでいます。

 井上哲男より取材後記が届いております。ぜひご覧ください。

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取材後記
オーウイル(3143)(東証2部)
ラジオNIKKEIにて収録
お相手は、代表取締役社長の 伊達一紀(だて かずき)様

「取扱アイテム8,000品目超」

▼事業の強みを生かし、安定して業績を拡大
 上場されたのが2008年。東証業種区分は卸売業で、BtoB企業として食料品メーカーを支えてきたが、その沿革は1986年に創業者が9名で会社を設立し、翌年より飲料原料の取扱いを主とした商社として活動を開始したことに始まる。その後、農産物加工品の輸入、食品副原料の販売、乳製品の販売、そして環境分野へと事業領域を拡大し現在に至っているが、同社が扱っている「食」にはリピートという特性があり、ディフェンシブな側面が強いことから大きな乱高下なく、安定して業績を拡大してきたということが同社の特徴の1つでもある。

 事業セグメントは「卸売業」と「製造販売業」の2つで、うち、売上の約98%を「卸売業」が占めている。この「卸売業」が取り扱うカテゴリーは広く、果汁、野菜汁、茶類・果肉缶詰などの「農産物及び同加工品」が卸売事業全体の売上のうち約28%を占めており、次に、ビタミンC、クエン酸、香料などの「食品副原料」が約27%、業務用殺菌乳、脱脂粉乳、生クリームなどの「乳及び乳製品」が約22%、PB清涼飲料製品の「飲料製品」が約8%、そして、資材、設備機器、医薬部外品などの「その他」が約15%と、非常にバランスのとれた売上構成となっていることが分かる。
 また、取扱アイテムは、飲料・食品関連の原材料を中心として8,000品目を超えており、取引先のネットワークも国内外1,000社以上で構築されている。

 もう1つのセグメントである「製造販売業」は、2010年に子会社化した静岡県・沼津市にあるアイスクリームの製造・販売を行う(株)サンオーネストの事業であり、業務用バルクアイスやPB商品を取り扱っている。

▼業務用大型シーリングファンに注力
 近年注力しているのが「卸売業」のセグメント下の「環境事業」。
 これは、同社が米国カリフォルニア州に本社のあるマクロエア社と日本における輸入総代理店契約を結んでおり、2017年より同社の業務用大型シーリングファンを販売しているもので、着実にそのシェアを伸ばしている。この業務用大型シーリングファンは、もともと蒸し暑い乳牛舎の空調問題を解決するために開発されたもので、大風量低速回転、そして静音性に優れた製品で、自然に近い気流を作ることが可能となっている。

 海外ではエアコンとの併用で、空港、各種ホール、レストラン、ホテル、工場などで利用されており、快適な空調環境を提供しているが、同社は国内において、大型物流倉庫、食品工場、スポーツジム、商業施設などに販売しており、大空間でエアコンだけでは冷暖房効率の悪い施設において大活躍している。
 また、換気能力が高いことから新型コロナ対策としても注目を集めているが、今後は、ライブハウス、博物館・美術館、病院の待合室、学校の体育館などの需要を掘り起こしていきたいという。

▼フードサプライ、エネルギーマネジメントの社会貢献を目指す
 同社が「成長戦略」 の基本コンセプトとして考えていることは、企業価値を生み出す事業基盤の再構築、そして、事業を通じて社会課題を解決していくということ。
 このうち、「企業価値を生み出す事業基盤の再構築」においては、収益基盤事業である既存の食品卸売事業の強化、成長分野事業である環境事業の拡大、関連会社とのグループシナジーを追求し、新規M&Aを加速していくことなどを掲げている。
 具体的な取組みを挙げると、環境事業という成長分野事業の推進については、昨年、2020年10月に新会社を設立しており、電気工事業をM&A(事業譲受)した。大型シーリングファンの設置工事に対応する体制を整えて更なるシェアアップを図ることが目的である。また、事業を通じて社会課題を解決するというコンセプトも掲げており、まさしく同社の事業がSDGsのターゲットに添ったものであることから、特にフードサプライ、エネルギーマネジメントについて社会貢献していくことを考えている。

 シェアであるが、食品関連原材料としての品目別取扱量において、ビタミンCが国内シェア14%、業務用殺菌乳が6%、トロピカルピューレが21%と、それぞれシェアはNo.1を誇っているが、遅れて市場参入したいわゆる後発企業ではあるものの、環境事業の大型シーリングファンについても、既にその取扱いシェアはNo.1となっている。
 南半球、北半球、5大陸の約20か国、40か所以上とバランスを考慮した「調達力」と専門部署も設置し、独自の管理体制を誇っている「品質管理」(及び「品質管理体制」)、そしてノウハウ・情報網・機能を活用し、迅速かつ幅広い提案を実施してきた「きめ細やかな対応」が同社の強みであるが、さまざまな品目における「シェアNo.1」は、これらが実直に行われてきたことの"証"であろう。
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 取材後記は以上です。いかがでしたか。

 本日の放送はPodcast配信にて早速アップされております、是非お聴きください!

 それでは来週もお楽しみに!

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