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朝イチマーケットスクエア「アサザイ」

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 7月3日の「アサザイ 今日の1社」はエンカレッジ・テクノロジ(3682・東証1部)を放送しました。

 今回は、代表取締役社長 石井 進也様にお越し頂き、沿革・事業概要・新たな市場・19年3月期までの振り返りと今期の重点施策についてお話を伺いました。

 同社は2002年の創業から一貫してシステム運用管理(システムが安定的に稼働するための管理業務)を安全かつ安定的に行うソフトウェアの開発および販売を行っております。

 ITを取り巻く環境は急激に進化するなかで高まる、情報漏えい等のリスク。同社は、本質的な問題解決を図った結果として全操作を記録する"証跡監査ソフト"の開発提案にたどりつきました。
 誰もが制約されることなく、業務に取り組める。その提案は「ESS REC」という同社オリジナルのパッケージソフトウェア製品として2004年にリリースされ、現在では大手企業・金融機関を中心に600社以上に導入頂いています。また、「ESS REC」はシステム証跡監査ツール市場で9年連続シェアNo.1となり、まさに市場を牽引する製品に成長しています。

 井上哲男より取材後記が届いております。ぜひご覧ください。

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取材後記
エンカレッジ・テクノロジ (3682)(東証一部)
ラジオNIKKEIスタジオで取材・収録。
お相手は、代表取締役社長 石井 進也 (いしい しんや)様。

「新たな市場を創るというDNA」

▼システムが安全に且つ安定的にサービスを提供し続けるためのソフトウエアを提供
 2002年に独立系パッケージソフトウエアベンダーとして起業し17年目を迎えている。
 パッケージソフトウエアのライセンス、保守サービス、コンサルティングサービスの3つが主な事業であるが、そのソフトウエアとは、システム運用管理、平たく言うと、システムが安全に且つ安定的にサービスを提供し続けるためのソフトウエアであり、この領域は創業時から一貫して拘ってきた部分である。

 今でこそ、システムに関する作業について、誰が、いつ行ったのかを明らかにする「システム証跡監査ツール」はその重要性が深く認識されているが、同社が創業から2年後の2004年に、製品「ESSREC(イーエスエスレック)」をリリースしたときには、その必要性の認識は、企業、社会において薄かったそうだ。

 その後、2005年の個人情報保護法、2008年のJSOXといった法制度や上場会社に求められる規範の変化に伴いユーザー数が増え、2009年国内調査会社、2010年にはクローバル調査会社によってその市場が認知されたという。つまり、この市場そのものを創ったのは同社と言える。

▼ライセンス売上で過去最高を記録、そして保守更新率95%を4期連続で達成
 製品の販売方法は2つ。
 自社の直販営業に加え、NTTデータ、日立グループ、富士通グループ、日本電気グループなどの日本を代表するSI企業に販売代理店となっており、その販売先は大企業や官公庁が主で、現在のユーザー数は610社を超え、その75%強が上場企業とのこと。

 皆が利用している銀行勘定系システム、クレジット決済システム、株式売買システム、通信販売システム、医療システム、公共ITサービスなど、さまざまなITサービスの分野でその製品は用いられている。

 また、保守サービスにおいて、その保守更新率は95%以上という高い数字を継続しており、ストック型の収益構造で利益に大きく寄与している。

 同社は2016年6月に、2019年3月期に向けた、3年間の目標を掲げた。
 そこに示した「保守更新率95%」は4期連続で達成し、株主還元として掲げた「配当性向」は30%となり、一部市場への「市場変更」についてもそれぞれ成し遂げた。また、肝心のライセンス売上も、「対前期比で20%UP」の目標は、前期42%UPとなり、過去最高を記録している。

▼さらに高く飛ぶための、足腰を鍛える1年に
 一方で、同社はこの3年間を振り返り、クラウドサービスや新製品開発については満足のいく結果ではなかったと考えており、そのために必要な(業界全体の課題である)人材確保に向けた取り組みの強化に着手し、シニア採用強化、業績連動型賞与制度やJESOPの導入など、給与、福利厚生面の充実を図った結果、2期前より15名増員し、グループ全体で136名体制となっている。

 また、今期の業績見通しは、売上高については、1.4%の増収と、同社にしては控えめな数字に映るが、これは、前期の大型案件があったことの反動を考慮したものだ。そして、利益面については、戦略的に、研究開発を加速させるため、研究開発費の増加、及び、営業部門の増強に取組み、その結果、販管費を21.8%増加させることを計画しており、この結果、営業利益、経常利益で30%程度、純利益で24%程度の減益見込みとしているが、これは、3年間を振り返りの"満足のいかなかった部分"への対応であり、次期以降の戦略のためである。

 さらに高く飛ぶための、足腰を鍛える1年。
 放送の中でも、今後の目標として「新たな市場を創る」と言われていたが、採用の際にも「ソフトウエアを作るのではなく、新たな市場を創らないか」と語るという。
 同社の最大の強みは、「証跡監査」という新たな市場を自ら創った実績とその後の高い評価に加え、創業期と同じく、「また新たな市場を創る」という気概を常に持っていることである。

 いつだって創業期、そして、新市場。同社のDNAは変わらない。
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放送後記は以上です、いかがでしたか?

本日の放送はPodcast配信にて早速アップされております、是非お聴きください。

それでは来週もお楽しみに!

(関連ウェブ)
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代表取締役社長 石井 進也さまと