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 7月20日の「今日の1社」は、旭情報サービス(9799、東証2部)を放送しました。

 今回は、代表取締役社長 田中博にお越し頂きまして、事業内容・決算状況・今後の成長戦略、配当政策など盛りだくさんでお話しを伺いました。 
 同社は、企業内ネットワークシステムの構築・運用のための技術者派遣サービス、そしてデジタル家電や自動車等の制御系のシステム開発などを展開しております。

 「変化への強さ」、「正社員の技術者による高品質のサービス」、「お客様企業との信頼関係」など、同社を支える様々な強みを紹介頂きました。そしてその根本には、創業当初から掲げてきた「誠の精神」のもと、地道に信頼を重ねてきたことによる、スキルと人間性の高さがあるのだと感じます。

 井上哲男より取材後記が届いております。ぜひご覧ください。

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取材後記
旭情報サービス (9799) (東証2部)
ラジオNIKKEIスタジオで取材・収録。お相手は代表取締役社長の田中 博 ( たなか ひろし )様。

「 誠の精神 」

旭情報サービスの設立
 会社設立が1962年8月、翌年3月生まれの私と同学年だ。上場されたのも1995年4月と、既に20年以上が経過している。IT(ICT)ビジネスにおける「 つくるサービス(開発・構築) 」と「 うごかすサービス(ITマネジメント) 」で、多くの優良顧客とつながりのある同社であるが、会社設立時に手掛けていたのは宛名印刷機の販売事業。現在の姿を知っている投資家は意外感を持つかもしれないが、会社設立から4年後にはIBM製入力機械を購入し、データエントリー業務を開始している。宛名も考えれば立派なデータであり、早くからコンピュータ、データというものに感応度が高かったのであろう。

旭情報サービスを支える3つのセグメント
 具体的なセグメントは、「 ネットワークサービス 」 ( 売上高構成比 : 81%を占める主力事業 )、「 システム開発 」( 売上高構成比 : 15% )、「 システム運用 」(売上高構成比 : 4%)の3つ。

 「 ネットワークサービス 」は、企業内のITインフラの構築、運用、管理業務といった多様なITインフラニーズを幅広くサポートするサービスであり、メーカーや機種にこだわらず、お客様の立場に立った最適な情報システムの構築や運用・保守をサポートする< システムインテグレーション(構築・運用設計) >、運用プロセス、サービスレベル管理を行い、運用改善をサポートする< システム運用管理 >、コールセンター業務、情報インフラに関する統合窓口としての業務およびオンサイトでのユーザー・サポート業務を提供する< サービス(ヘルプ)デスク >に区分される。

 「 システム開発 」はその通りの事業であるが、企業に常駐して企業内開発支援を行うだけでなく、受託開発によりアプリケーションソフトを開発し、それにより、デジタル家電や自動車等の制御系の開発・検証も行なっている

 「 システム運用 」は、システムの運用オペレーション・監視業務などのことであり、企業の基幹業務処理を中心とした汎用系システム(ホスト)コンピュータの管理・運用を行っている。

 同社の顧客層の一例を挙げると、トヨタグループ、日本IBM、野村総合研究所、ドコモ・システムズ、三井物産、富士通、パナソニックグループなど、さまざまな業種のそれもトップ企業が名を連ねる。

▼同社が大切にする「誠」の精神
 同社が何よりも大切にしているのが、「誠」の精神を受け継ぎ、堅実・確実なサービスを提供するということ。そのための研修にも重点を置いているが、ほとんどの従業員が正社員であり、この精神を真に理解しているため、企業からの信頼が厚く、評価が高い。

 「スキルが高いこと」はもちろん必要最低限のこと。加えて、「高いモラルとモチベーションを有していなくてはいけない」という会社としての強い意思が随所に窺える。

▼これからの成長戦略、そしてそのために必要なこと
 今後の成長戦略は、①:一括アウトソーシング(請負・委託化)事業の比率を高め、派遣型からの転換をより一層進めて、将来に向け長期安定的な事業基盤の構築を行うこと、②:付加価値の高い上流工程へのシフト、③:エンドユーザーとの直接取引、である。
 そのために必要なこととして掲げたのは、やはり"ヒト"に関することであった。 「 優秀な人材の確保と技術力の向上 」が重要な課題であり、(1) ITスキル標準(ITSS)を基にした高度技術者の育成、(2) マネジメント能力、折衝力を備えたコアリーダーの育成、(3) 中枢を担っていく人材の強化、を行なうという。

 番組のなかでも紹介したが、スプリングキャピタル社の経営指標レポートにおけるランキングを2011年度から列挙すると、847位 → 682位 → 457位 → 591位 → 611位と一度も1000位から外れていない。毎年の対象社数が3300社程度であることを考えると、常に上位30%以内を維持してきたことになる。
 
 昨日時点でのPERは12.8倍、PBRは1.04倍、配当利回り(実績)は3.37%。これに5000円のカタログ・ギフトの優待を加えた配当・優待利回りは3.97%となる。割安感が非常に強い同社。NISA組入れ対象として是非モニタリングして欲しい。

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 取材後記は以上です。いかがでしたか?

 これからも健全経営で安定した成長を続けてゆくのはもちろん、お客様に満足して頂けると共に、社員が成長を感じられるようなサービスを提供してゆきたいと語る同社、今後の展開が楽しみですね。

 それでは来週もお楽しみに!

(関連ウェブ)
旭情報サービス IRサイト

代表取締役社長 田中博さまと