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朝イチマーケットスクエア「アサザイ」

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2月7日の「アサザイ 今日の1社」は、ウイルテック(7087・東証スタンダード)を放送しました。

今回は、代表取締役社長執行役員 宮城 力 様にお越しいただき、事業内容と強み、成長戦略等についてお話を伺いました。

 

井上哲男より取材後記が届いております。ぜひご覧ください。

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取材後記

ウイルテック(7087)(東証スタンダード市場)

ラジオNIKKEIにて収録

お相手は、代表取締役社長執行役員 の 宮城 力(みやぎ ちから)様

 

「千変万化」

▼メーカーへの製造請負サービスを大阪から全国へと展開

 メーカー等への「製造請負・製造派遣」が主力事業の企業であるが、それは1992年に創業した地である大阪府の門真市に、当時、松下電器、三洋電機、シャープといった大手国内家電メーカーの工場が多く立地していたことに起因している。

 このメーカーへの製造請負サービスを大阪から全国へと展開することによって事業規模を拡大するとともに、さらに製造請負事業以外の事業領域をM&Aなどにより加えることによって、安定的に成長できる事業体制を構築してきた。

 

 報告ベースのセグメントは、「マニュファクチャリングサポート事業」、「コンストラクションサポート事業」、「ITサポート事業」、「EMS事業」、「その他」の5つ。

 「マニュファクチャリングサポート事業」は、このメーカー(大手製造企業)向けの製造請負・製造派遣、機電系技術者の派遣事業、アフターサービスなどのカスタマーサービスなどのことで、前期全社売上のうち、約63%を占める基盤事業である。

 また、「コンストラクションサポート事業」は、大手ゼネコン、サブコンに対して建設系技術者の派遣や・受託、教育・研修サービスなどを行う事業であり、前期の全社売上高に占める比率は約13%となっている。

 そのほか、「ITサポート事業」はIT系技術者の派遣事業及び受託事業で、現在はWeb系システム関連やERP関連が主力となっているそうで、全社ベースの売上の約8.5%を占めているが、特徴的なのが、4つ目のセグメントである「EMS事業」であり、この事業は、制御装置、電源機器、産業機器などの受託製造と電子部品卸売を行っている。他の人材サービス業にはないセグメントだ。このセグメントの売上高比率も前期13.8%にまで拡大してきており、この事業を、第二・第三の柱とすべく、力を入れているという。

 

▼「専門人財育成力」と「海外人財採用力」

 「強み・差別化」の部分で語られたのは、「専門人財育成力」と「海外人財採用力」という、いずれも"人財"に関わるもので、「専門人財育成力」については、製造・建設・IT分野において、オリジナルの技術教育コンテンツを用意し、大手メーカーOBなど各分野のエキスパートが講師を務めるなど、顧客から高い評価を頂いている研修プログラムとなっているとともに、最近では、その顧客の新卒社員の研修を受託する機会も増えてきたという。「未経験者から一人前の技術者へと育てるコンテンツ」の開発を今後も続けていくと決意を述べた。

 

 また、もう1つの強みの「海外人財採用力」は、日本の労働人口が減少していく状況において、海外の優秀な人財の確保が必要不可欠であるものの、待遇や言語の問題が大きく、日本の労働マーケットとしての地位が相対的に低下しているという。

 そこで同社は、複数の海外の大学と協定を締結し、2年間の無償教育を行い、日本語や技術教育だけではなく、習慣や魅力などを伝える機会を作っているとともに、自社でも日本語・技術学校を運営し、直営校を2校、フランチャイズ校を10校展開している。ここで教育を受けている人数は常時800名以上おり、教育を行ったうえでそれらの人財の出入国や日本における住居・生活などのサポート関連事業も行い、労働力不足という日本の社会問題に向き合っている。

 

▼ロボット・AI分野やエネルギー分野への成長投資

 しかし、日本が労働に関して抱えている問題は、"数"である「労働力(人数)」だけでない。"質"である「生産性」においても、ここ数十年間、OECD内での順位を落とし続けてきたのだ。

 社長は、現在の市場環境について、製造業では製造拠点の国内回帰が起こり、工場建設の需要が増加しており、物流とともに製造現場でのロボット活用が進む状況に拍車がかかると予想したが、それは、その他の業種においても同じことである。

 

 同社は、事業領域の拡大を進める一方で、成長分野であるロボット・AI分野やエネルギー分野への成長投資を果敢に行ってきた。それは、全てこの生産性向上に寄与するものである。

 人材サービス業は、景気変動の影響を受けるものの、結局は景気が立ち上がる時機に、どのくらい人数を確保できているかという人材ストック業であると言われたのは、大昔のことであると実感した。

 同社の経営方針は「千変万化」。同社はその流れをずっと前から予測していたのかもしれない。

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取材後記は以上です。いかがでしたか。

本日の放送はPodcast配信にて早速アップされております。

それでは来週もお楽しみに!

 

(関連ウェブ)

■ウイルテック IRサイト https://www.willtec.jp/ir/

■ウイルテック登壇予定! 214()17:00まで参加申込受付

 223日(金・祝)・東京】ラジオNIKKEI & プロネクサス共催 企業IR&個人投資家応援イベント

 https://www.radionikkei.jp/irevent/240223tokyo.html

 

代表取締役社長執行役員 宮城 力 様と

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