サウジアラビアの財務大臣がドル以外の決済通貨を使った貿易に関する話合いにサウジはオープンだと表明したのが23年1月。1ヶ月前の22年12月に中国の習氏は、サウジなどアラブ主要産油国で構成する湾岸協力会議(GCC)指導者らと会談、石油・ガス貿易の人民元建て決済を推進する姿勢を表明しています。米ドルで決済される石油の取引が米ドルを基軸通貨たらしめており、これをペトロダラーと読んだりしますが、ペトロユアン(ペトロ人民元)となっていく可能性はあるでしょうか?
皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はエネルギーアナリスト、ポスト石油戦略研究所大場紀章氏に
ペトロダラーの地位が揺らぐリスクとその可能性についてお話を伺いました。
78年前の今日、2月14日は米フランクリン・ルーズベルト大統領と
サウジアラビアの初代国王アブドゥルアズィーズが会談し、
「アメリカがサウジを防衛する代わりにサウジはアメリカに石油を安定供給する」
という両国の同盟関係が築かれました。
米国は71年の「ニクソン・ショック」でドルと金の交換を停止しドルは金の裏付けを失うのですが、74年10月、キッシンジャー国務長官をサウジに派遣し「サウジの安全保障を約束する見返りに石油輸出の全てをドル決済にする」ことでサウジアラビアと合意します。これが金の裏付けを失い下落するドルの価値を安定させるアンカーとなりました。
つまり、米ドルの基軸通貨体制にはサウジアラビアとの蜜月があるのです。そのサウジアラビアがなぜ、ドル以外の決済通貨を使った貿易を模索しているのか。
1・米国がイエメン紛争に非協力的(背景には人権問題)
2・バイデン政権によるアフガン撤退
3・イラン核合意再交渉、米国がイランに融和的
4・ロシアウクライナ戦争によるロシアへの制裁
そもそも、現在サウジアラビアの輸出の四分の一が中国。
サウジと中国の貿易額はここ10年で20倍にも拡大しています。
中国の思惑は人民元の基軸通貨体制。
サウジアラビアは本気でドル基軸通貨体制を脅かすつもりなのでしょうか。
大場氏にお伺いしています。
詳しくはアーカイブ配信で大場氏の解説をお聞きください。
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