12月5日からEUはロシア産原油の90%の輸入を停止、同時にロシア産原油を積んだタンカー海上輸送への保険を停止します。2月にロシアがウクライナに侵攻、ロシアに対して厳しい制裁が課せられている印象ですが、資源国であるロシアとの交易は続けられていました。EUはロシアからのエネルギー依存脱却を決めたのですが、これによる原油市況への影響は?
皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はエネルギーアナリスト、ポスト石油戦略研究所代表 大場紀章氏をお迎えしお話を伺いました。
EUによるロシア産原油の輸入と保険の停止措置はあまりに厳しいため
緩和措置として、G7とオーストラリアは、
ロシア産原油の輸入価格に上限を設けるプライスキャップを
導入すると発表しています。
ロシア産原油のプライスキャップを超える取引には保険を停止するが
安い価格で取引する場合は保険をかけられる、というものです。
これに対してロシアは安い価格での取引には応じないと明言。
ロシアと取引する企業や国家は、どのような選択をするでしょうか?
保険のない取引にはリスクが伴いますが、
ロシア側が海上保険を提供するという話もあり。
西側のプライスキャップを守らず
ロシアと取引するところも出てくるでしょうか。
このプライスキャップ価格はまだ決定していません。
12月5日導入に向け11月25日までには決定するようです。
どちらにしても過去に例のない大規模制裁が導入されることで
ロシア産原油の生産量減が見込まれることと、
他の産油国の原油への引き合いが増加することで
原油市場全体の需給はタイトになると考えられます。
詳しくはアーカイブ配信で大場氏の解説をお聞きくださいね。
https://www.radionikkei.jp/podcast/trendplus/plus2022823_1.html