お知らせ:

マーケット・トレンドPLUS

番組へのお便りはこちら

7月のOPECプラスの会合で減産協議が難航、原油価格も神経質に動いています。ただ、WTI原油の価格水準は7/6に76.98ドルまで上昇し、年初の48.40ドルから+59%もの高値圏にあります。OPECプラスが協調減産で合意を取り付けられないのはなぜでしょうか。そして、ここから考えられるシナリオとは?


皆さんご機嫌いかがでしょうか、大橋ひろこです。
今日はマーケットエッジ(株)代表取締役 小菅 努氏をお迎えしお話を伺いました。


原油価格は「需要回復」に加え「OPECプラス協調減産」
「非OPECプラスの増産抑制」の三点で需給リバランスが成功しているため
高値感を維持出来ていると小菅氏。

OPECプラス協議は
 7/1 合意に達せず
 7/2 1)8~12月に日量200万バレルの減産縮小で合意
   2)減産期間を来年4月から12月まで延長する案で、UAEが反発
 7/5 協議決裂、8月以降の生産政策調整も振り出しに

以降、進展がみられないようです。


来月、8月から12月までの生産量に於いては合意しているのですが
問題は来年5月以降。現在の協調減産は来年4月までの枠組み。
サウジアラビアは5月以降の減産継続を持ち出したのですが
これにUAEが反発して話合いがもつれているのです。

そもそも現在の基準産油量は2018年10月設定であり
現状にそぐわないとUAE。過去2年半に生産能力を増強してきた
UAEやイラクなどにとっては、古い枠組みに不満があるのです。

基準産油量の変更は、協調減産体制全体の見直しを要求する事態に
つながるため容易に受け入れられないことも承知しているのでしょう、
UAEは来年4月までの既存合意の履行までは約束するとしており、
足元で揉めているのは、減産期間延長問題。

しかしこれは来年5月以降の話ですので、
喫緊に合意できなければならないという問題でもないというのが
現在の原油価格に現れているとみえ、市場に大きな動揺はみられません。

しかし、OPECプラスが今後、現在の協調体制を維持できなければ
各々が勝手に増産し始める可能性も考えられます。

20年4月はOPECプラス協議決裂後、サウジが増産表明をしたことで
原油相場が暴落、最終的にマイナス40ドルを示現する波乱となったことが
まだ記憶に新しいですね。

ではなぜ、サウジアラビアは来年5月以降の減産継続案を持ち出したのか。

小菅氏に解説頂いています。
詳しくはオンデマンド配信で小菅さんの解説をお聞きくださいね。
https://podcasting.radionikkei.jp/podcasting/trendplus/trendplus-210713.mp3