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藤島大の楕円球にみる夢

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よく喋るプロップもいいもんだ。
ラジオ「藤島大の楕円球にみる夢」は8月3日(月)放送
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失礼ながら、世の中のプロップ像とは違うかもしれない。寡黙の2文字は、そこにない。
 ただ、中身のない饒舌とは違う。感性が高いから、日々自分の中に知見と思いが詰め込まれていく。それらを的確な表現で言葉にする能力が素晴らしい。

 8月3日(月)に放送されるラグビー情報番組「藤島大の楕円球にみる夢」に、リコーブラックラムズ東京のプロップ、千葉太一が出演する。
 藤島さんの千葉評は「ブラックラムズのラグビー博士」。周囲の選手たちが「自分自身より自分のことを知っている」と笑う人の魅力が伝わる時間となった。

 所属するブラックラムズはリーグワン2025-26シーズン、レギュラーシーズンで5位に入り、初めてプレーオフトーナメントへの進出を果たした。
 同トーナメントでは初戦で東京サントリーサンゴリアスに敗れるも、積み上げてきた力を出し切ってのラストシーンでの逆転負け。ファンを落胆させるのではなく、未来に期待させる80分だった。
 番組内での会話から、チームが充実している理由がよく分かる。

 人好きな性格が、豊富な知識を得る下地となっている。その目を通して見た日常からは、なぜチームが上昇したのか、その理由が詰まっている。

 チーム内ではタバスと呼ばれるタンバイ・マットソン ヘッドコーチ(以下、HC)の人柄は、途中出場で1試合にしか出られなかった千葉に向けられる目から分かる。
 どうしても試合に出たいから、自分がその時フォーカスしていることを伝えると、チーム練習中に視線が自分に向いていることに気づく。目が合うと、親指を立ててくれる。

 キャプテンを務めたスクラムハーフ、TJ・ペレナラやプロップのパディー・ライアンの存在も大きい。外国人と日本人の距離を詰めてくれる2人は、リスナーの思っているようにナイスガイ。日本人選手たちのことをリスペクトしてくれているから実現している一体感がある。

 毎週おこなわれているフロントローミーティングは、一枚岩となって前へ出る黒い塊の肝(きも)となっているようだ。
 その中心となっているパディーを「最強」と言う千葉の、実際に本人と組み合った時に感じるフィーリングも、みんなが知りたいスクラムの内部を教えてくれる。

 千葉は東京都江戸川区出身。1994年9月22日生まれの31歳だ。5歳からラグビーボールに触れる。市川りとるキング、江東ラグビークラブでその楽しさをさらに知り、早稲田実業中等部、同高等部に学びながらラグビーを続けた。
 早大ラグビー部では2年時から公式戦に出場し、3年時、4年時と右プロップのレギュラーとしてチームに貢献した。

 ブラックラムズ東京には2017年から所属している。2年目から試合出場機会を得た。リーグワン2022のシーズンは充実していた。12試合の出場は、自身シーズン最多。1番でも3番でもプレーした。

 2025-26シーズンは第2節のクボタスピアーズ船橋・東京ベイに18番を背負い、後半32分からピッチに立っただけだった。自分のこともよく分かっているから、「何よりスクラムで信頼を得ないと」と注力すべき点をあらためて口にする。
 新シーズンのブラックラムズについて「もっと強くなる。最後の一秒まであきらめないチームになる」と言う。その中で、頭の中で出来上がっている理想のプレーを体現したい。

 ラジオを聴いている時、あらためて「音声メディアっていいな」と思うことはないですか? 今回の中では千葉が大学時代、ある先輩に、「上(のレベル)でもやった方がいいよ」と言われたという話が想像力をかき立てる。
 会話があった風呂場の光景が頭に浮かぶ。先輩の言葉に千葉はその気になって、未来へとつながった。

 ブラックラムズの後輩たちについて話す時間もあった。今度は、千葉の言葉がその選手を前進させるかもしれない。

(文・田村一博 「Just RUGBY」編集長)


▽ラジオ番組について
 ラジオNIKKEI第1で8月3日夜6時から全国へ放送。radiko(ラジコ)のサービスを利用して、PCやスマートフォンなどで全国無料にて放送を聴ける。選手のリクエスト曲が聴けるのは、オンエアのみの企画。
 放送後も、ラジコのタイムフリー機能やポッドキャスト(ポッドキャストは放送しなかった話も収録した特別版を配信)で番組が聴取できる。U-NEXTでも配信予定。8月10日の同時刻には再放送がある。