2026年のノーベル化学賞は、東京理科大学名誉教授の硤合憲三(そあいけんそう)博士に決定した。
受賞は、『非線形効果と不斉有機合成における自己触媒作用の発見』によるもの。
ヘンリー・B・ケイガン(Henri Boris Kagan、パリ第11大学名誉教授)氏との共同受賞となる。
同氏の研究の功績は、同じ鏡像異性体を爆発的に増やしていく有機化学反応、「不斉自己触媒反応(ソアイ反応・硤合反応)」の発見によるもの。
通常の化学反応では、右手型と左手型の分子が50:50の割合で均等に生成されるが、このソアイ反応を用いることで、少しの偏りから、一つの異性体だけをほぼ100%の純度で自己増殖させることができる。この発見により、地球上の生命(アミノ酸や糖など)がなぜ片方の鏡像異性体だけに偏るのか、生命の起源における「ホモキラリティの謎」に迫るきわめて重要な成果として世界的に高く評価されている。
【硤合憲三博士のプロフィール】
1950年生まれ、広島県出身。広島大学付属高校、東京大学理学部科学科卒。
1981年4月東京理科大学理学部応用科学科講師として着任。SoaiReaction(硤合反応、不斉自己触媒反応)の発見で注目される。
1991年同大学教授就任。
1995年ネイチャー誌に掲載された論文が、過去50年(1950~2000年)の化学厳選論文に選出される。
2016年退職後も嘱託教授、名誉教授として同大の教育・研究に携わる。



