お知らせ:

テイスト・オブ・ジャズ

番組へのお便りはこちら

「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、再放送毎週土曜日22:00-、毎週日曜21:30-、などでオンエアー中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.126~追分の秋景色~】

 山荘の改修など雑用があって、4日ほど追分に来ている。今年は暑さが結構長く続いたようだが、さすがにこの時期になると林は真っ赤&黄に色濃く染め上げられており、実に鮮やかなのだが、困るのは落葉が凄くて、テラスなどは一面葉っぱの絨毯、掃除するのも一苦労だ。久方ぶりに「カフェ・グルマン」にでも寄って、軽い昼食でも…と思い、バカ犬を連れて御影用水に向かったが、お昼時とは言え誰にも出くわすことなく、静寂そのもの。ただ残念なことに肝心の「グルマン」は、ぼくが追分にいる間、臨時休業とのこと。この前追分に来た時も店はオープン前で、まったく縁が無い格好だが、ブログなどを見ると結構順調そうなので、それで良しと言う訳だろう。用水では相変わらず常連の3羽のはぐれカモ達がひっそり寄り添って泳いでおり、彼らも夏の頃とは違って何か心寂しい。

 この追分の秋景色の中にいると、あの欧州を代表するジャズ・レーベルECMの「モスト・ビューティフル・サウンド・ネクスト・サイレンス(沈黙に続く最も美しいサウンド)」と言うレーベル・コピーが直ぐに頭に浮かんできて、ドルフ・グスタフソンなどの静寂系ピアニストの音が無性に聴きたくなってしまう。そう言えば10月末に原宿の白寿ホールで、今のECMを代表するピアニストの一人で、ポーランド・ジャズ界きっての逸材、マルティン・バシレフスキのトリオの演奏を聴いたが、これも実に静寂と興奮が混在化したECMらしい素晴らしいものだった。ポーランドは50年代から60年代にかけて、「夜行列車」などと言った、ジャズを音楽に使った秀逸なフィルムを数多く輩出した、隠れたジャズ王国。そんな懐かしい好フィルムの数々が「ポーランド映画祭」として、今月末に渋谷で上映されることになっているなー等々、バカ犬を連れての御影用水散歩は、次々と止めどもなく様々な思いが頭をよぎり、挙句の果てには帰り道を間違うという、不始末まで引き起こしてしまったのです。恥ずかしい!


お知らせ

お知らせ一覧