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テイスト・オブ・ジャズ

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「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、再放送毎週土曜日23:00-、毎週日曜21:30-、などでオンエアー中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.97~ムレさん参上~】

 番組スタート以来、半世紀近くになる我が国きっての長寿ジャズ番組、と言うよりも長寿の音楽番組(の筈)でもある“テイスト・オブ・ジャズ”だが、長いだけで他に誇れるものが余り無いのは、いささか寂しいところだ。ただし番組も50年近い歴史があるだけに、サダオさん(渡辺貞夫)を除けば、ほとんどの有名どころのミュージシャン&シンガーは、一度は番組に顔を出しており、そこだけは誇れるかもしれない。でも中には、出て欲しいと思いながらもどういう訳か長年縁の無い人もいる。

 そうしたこれまで縁のなかった代表格の一人が、ベテラン・ギタリストのムレさんこと中牟礼貞則。サダオさんと同い年と言うムレさんは、今年が演奏活動60周年。その記念に『ウイ・ラブ・ムレサン』と言う記念アルバムを出した。その発売元が何かと縁のある会社だけに、アルバム発売の告知と共に、番組に出してもらえないかと言うオファーが来た。こちらも前々から切望していたムレさんだけに、直ぐにOKをだし主役のムレさんがスタジオにやって来た。

 この60周年記念アルバムは、タイトルどおりに彼を慕う有名ミュージシャン&シンガーが手弁当でゲスト出演して出来たアルバムで、リーダー格はドラマーの村上“ポンタ”秀一。そのほか一番弟子の渡辺香津美をはじめ、小沼ようすけ、ケイコ・リー、TOKUなど、ベテランから若手まで多士済々の面々。いずれもムレさんの音楽性、人柄に惚れぬいた面々だが、肝心の主役はこんな凄い面子が集まったことに恐縮するばかり。スタジオでも常に謙虚で人柄の素晴しさが滲み出る絶妙トークで、引き立て役の山本郁も直ぐに魅了されてしまったようだった。
 記念アルバムも、ソロでの“キスへのプレリュード”から香津美との珠玉のデュオ“マイ・ロマンス”、ケイコ・リーとの“ドント・エクスプレイン”など、どれも素晴しいものだ。特に嬉しいのはあのアストラ・ピアソラの傑作タンゴ“オブリビオン”が、アルバムのラストに収められていること。勿論ムレさんにリクエストして、番組でもラストはこの素敵な“オブリビオン”となっている。このムレさんの登場は、5月はじめの“ジャズ”の時間の予定です。


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