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テイスト・オブ・ジャズ

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「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、再放送毎週土曜日23:00-、毎週日曜21:30-、などでオンエアー中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.96~台湾のジャズ~】

 前にこのコラムでも書いたが、先日一週間ほど台湾に取材旅行に行ってきた。足掛け13年に渡って続いている、台日友好・交流の特別番組(4月30日放送)の取材である。毎年取材で台湾、特に台北に行きながらも何故かジャズ・スポットには行かなかったと言うよりも行けなかったのだ。前々から山下洋輔さんに、“台北によく行ってるんだから、台北のブルー・ノートを覗いて、名物マスターに挨拶しなければ駄目じゃない…”と言われていただけに、今回こそはと思い、日曜日の夜、打ち合わせのあと10時ごろに店に向かった。場所は台湾大学の近く、小洒落た文化街、康青龍の一角にはたどり着いたのだが、肝心のビルが見つからない。爵士(ジャズ)倶楽部のかんばんを探し、うろつくこと20分余り、ようやくビルを見つけ4階の倶楽部=“ブルー・ノート”に入った。

 だが日曜日はライブは無しで、結構広い店内には誰もいない。店自体はジャズ絶頂時の新宿のジャズ・クラブに良く似ており、なんとも懐かしい雰囲気で、壁にはジャケットやミュージシャンの写真が数多く飾ってあり、真ん中がステージになっている。店には名物マスターの祭さん一人で、こちらが日本のジャズ関係者で山下さんからも、ここ来るように言われていたと言うと嬉しそうにして、これを聴けと1枚のアルバムを掛けてくれる。烏野薫さんと言うピアニストのトリオで、全員が女性。“ブルー・ノート”には毎週金曜日の夜に登場する人気トリオだという。彼女の名前ははじめて聞いたがなかなか良いピアニストだった。彼女に関心があると言うと、祭さんは直ぐに彼女に電話してくれて、翌日取材時間の空いた時に会う事に決まり、彼女とのインタビューを大学近くの喫茶店で録る事になったのだった。台湾では人が人を紹介してくれて、これまでの特番でもほとんど何も決まっていなくても番組が出来上がってしまうのである。不思議な人の縁である。

 彼女は大学卒業後(徳島大学)直ぐにバークリー音楽院に留学、そこで作曲家の台湾人と知り合い結婚、直ぐに台北に来たため日本での活動歴はほとんど無いと言う。まあそれだけに結構な実力者だが、日本では無名だったという訳。彼女のような日本のプレーヤーも何人かいて、結構ネット・ワークもあるとも聞いた。その彼女のプレーと台湾のジャズ事情についてのインタビューは、4月末か5月始めの“テイスト・オブ・ジャズ”で取り上げる予定。是非期待していて下さいね。


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