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テイスト・オブ・ジャズ

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「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、再放送毎週土曜日23:00-、毎週日曜21:30-、などでオンエアー中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.86~今話題のJUJUのジャズアルバム~】

 遅ればせながらJUJUのスタンダード・アルバム『デリシャス』を聴いた。何を今更と言われるかもしれないが、うかつでした。ジャズ・ジャパン誌で高い評価を得ながらも、このJUJUなる女性がポップ・シーンでどんな人気を獲得しているシンガーか、殆ど認識が無かったので聴き逃してしまっていたのだが、ある日わが街、国立のTSUTAYAにビデオを借りに行くと、その店内放送で彼女の歌声が紹介されており、一辺に虜になってしまった次第。

 早速アルバムを購入、ライナーノートを読むと、その芸名はなんとあのウェイン・ショーターの名編『マジック・オブ・ジュジュ』から取られたものだと言う。そういえば以前、あるパーティーでショーターのアルバムから芸名を付けたポップ・シンガーがいると言う話を聞いたことを思い出した。そのシンガーこそ彼女だった訳で、名声を確立したここに至って、ようやく本望とも言えるジャズ・アルバムを出したとも言えそうで、それはとても嬉しいことだ。そしてまた、そのアルバムの内容が、名刺代わりのアルバムを作る数々の自称ジャズ・シンガー達をはるかに凌駕するものであったことは、ジャズ・ボーカルを考える上でも大変に興味深いことでもある。

 “夜も昼も”“ララバイ・オブ・バードランド”などの極め付きスタンダードと共に、彼女自身の人生のテーマだと言う“ラッシュ・ライフ”(しびれますね)や是非入れたいといった“ガール・トーク”など、その唄の巧さは際立っている。何よりアルバム冒頭のオリジナルのタイトルが“ウーマン・ニーズ・ジャズ”。彼女の言葉によれば“ジャズと上手に付きあるようになると、日々の喜怒哀楽も巧く受け流せるようになる気がするのです…。そうですよね、ジャズと付き合って40数年、ぼくはまだ巧く受け流せてはいませんが、真実ですよね…。


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