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テイスト・オブ・ジャズ

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「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30+再放送毎週日曜日20:00-20:30でオンエアー。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.64~追分通信Ⅱ~】

 追分は、もうすっかり秋だ。コスモスやマツムシソウが咲き乱れており、雨模様だともう肌寒い。川〈御影用水〉沿いには新しい別荘も次々建ち、景気はぱっとしない一方で、地域の土建屋はいい目を見ているのかも知れない。ただ全体には殆ど変化が無いように見えるこの高原の街や森にも、世の風は密やかに吹いている訳で、もう15年近く続いているメルシャン美術館が、この11月で閉館と言うことになった。親会社のメルシャンが、キリンに買収されると共に経営上の不具合が発生、大規模なリストラが実施されているようで、工場に併設された美術館も閉鎖の憂き目になってしまう様だ。美術館の建物も美しいし、美しい白樺林の裏庭からは火の山〈浅間山〉が実に美しく見え、時々ジャズ・コンサートなども行われ、企画の相談に乗ったこともあっただけに本当に残念である。年間2万人近い人が訪れていたとも聞くが、その倍近い集客でなければ、収支が合わないと地元の消息通から聞きびっくりする。

 また追分宿の脇本陣だった旅館、油屋。ここは堀辰雄、中村真一郎など文豪が止まって執筆活動に励んだ有名な宿だが、2年ほど前に閉鎖、売りに出ていたのだが、隣の古本屋“追分コロニー”の主人斉藤氏が奔走し、スポンサーを見つけ、アート・スペースとして色々なイベントで使おうと言うことになったようだ。“追分コロニー”では色々なトーク・ショーなどもお手伝いしたので、この由緒ある油屋でも、またジャズ・コンサートなど色々なイベントが実現できそうである。思えば40年ほど前〈浪人生時代〉、初めて軽井沢に来たのが、当時としては画期的な軽井沢ジャズ祭。これを再び実現させる為に、“軽井沢ジャズ倶楽部”を立ち上げようと図っているのだが、その格好の場所が見つかった。来年あるいは再来年には是非高原のジャズ・フェス、実現したいものである。因みに軽井沢でジャズを売りにしているペンションや喫茶店、飲み屋は7軒ほど。この9月にはサダオさんも大賀ホールでコンサートを行う予定。機は熟しつつあるようだ。


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