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テイスト・オブ・ジャズ

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「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30+再放送毎週日曜日20:00-20:30でオンエアー。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.56~90マイル~】

 このコラムでも何回か記した台湾関連特番と国立音大のジャズ特番など、2ヶ月余りで特番5本を制作する羽目になり(そんな無茶な設定する本人が悪いのだが…)、ジャズを聴くどころではない数週間。幸いなことに国立音大のジャズ特番は学内関係者に大好評とも聞くが、体と心は編集作業などでズタボロ状態。
 そんなこんなで、ここは一つ大好きな“ラテン・ジャズ”から元気を貰わないと、と思っていたら格好のアルバムが送られてきた。『90マイル』とタイトルされてこのアルバム、メンバーを見てこれはと思わされた。
 まずはこのタイトルだが、これが何を意味しているのかが直ぐに分かる方がいたら、キューバ情勢に通じたまさにフリークの方だ。この90マイル=145kmは、近くて本当に遠いキューバとアメリカの直線距離を表しているのだそうだ。当然ぼくは知らなかったのだが、かなり近いと言う実感はある。そんな近くて遠い距離をものともせず、様々な障害を乗り越えキューバに渡った3人のアメリカの素晴らしいジャズメン。ステファン・ハリス(vib)、ダヴィッド・サンチェス(ts)、クリスチャン・スコット(tp)。アメリカのジャズ・シーンを担うこの精鋭達は、キューバの若手たちとの競演を熱望し、2010年の5月に、そんな夢を1枚のアルバムに結実させたのだった。彼らを迎え撃つキューバの面々も、若手ナンバーワンのハロルド・ロペス・ヌッサ(p)など精鋭揃い。ピアノやドラムなどリズム隊が多いが、そのどれもが素晴らしい。全員が競演・共演し饗宴する喜びに溢れており、なんとも気持ちの良い出来栄えになっている。やはり”ラテン・ジャズ”はこの熱さが無くてはと思わせる。ここ2週間余りの疲れも大分癒され、活力を貰った感じがする。やはりジャズはいいですよね。本当に…。


ベーシスト鈴木良雄氏(左)とギタリスト増尾良秋氏(右)が7月16日の番組ゲスト


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