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テイスト・オブ・ジャズ

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「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30+再放送毎週日曜日20:00-20:30でオンエアー。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.52~台湾取材~】

 台湾の取材が10日余りあり、先日台北から戻ってきた。これまでは台湾代表処(台湾の大使館にあたる)の特番だけだったが、今回は台湾の文化庁の特番2本分(7月と10月放送)も同時に取材、信じがたいほどの強行軍。こちらの進行役は、女優で歯医者の一青妙さん。人気シンガーの一青窈の姉で、この姉妹は台湾と日本のハーフ。父方は台湾を代表する5大名家の一つと言う名門。その彼女を連れて台北の街を東奔西走。台湾文化の今を伝えようと言う意欲的な企画なのだが、何せ事前にコンタクトが取れているのは一人と演劇団ひとつだけ。現地に行きその場でアポを取ったり、人づてに紹介してもらったりして、どうにか2回分の音を確保したが、世界的なダンサーの林懐民や彫刻家の朱銘、本国にいないのでこの秋にも再度アプローチすることになりそう。
 
 いやはや困ったものである。哀しいことに取材費がないので、2回も足を運べないのである。ただぼくが敬愛する、アジア圏最高の版画家・廖修平(リョウ・シュウピン)にアトリエでインタビューできたのは最高の喜びだった。彼は日本に留学した経験もあり、筑波大でも教えていたので、日本語はペラペラ。”シンボル・オブ・ライフ“と言う最近の一連のシリーズは、台湾の生活用品を織り込んだ伝統的な中にモダンなセンスが感じられる素晴らしいもの。それに赤、黒、金の3色をメインにした色彩感覚も圧巻で、なぜ日本でいまひとつ人気が出ないのか不思議な気がする。それほど掛け値なしに素晴らしいし人柄も素敵だ。文化、芸術家と言うととかく気難しい人も多いが、彼は実に気さくだ。今回はスタッフ一同、その作品を置いてある画廊に向かい、それぞれ作品を買ってしまった。重く厚い画集を貰ったにも関わらずだ。それほど素晴らしい作品なのであり、そこにはなんとも涼しげな音楽も鳴っている。


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