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テイスト・オブ・ジャズ

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「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30+再放送毎週日曜日20:00-20:30でオンエアー。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.50~ジャズとアニメ~】

 少し前のことだがAMAZONのジャズ・チャートで『ジブリ・ジャズ』と言うアルバムが売り上げチャートの第1位に輝き、結構チャートの上位に残っていたことがあった。このアルバムそのタイトルどうりに、ジブリ・アニメの挿入曲をジャズにアダプテーションしたもので、演奏しているのは立石一海トリオだった。

 リーダーの立石君は“ビクター”のジャズ担当ディレクターで、“熱帯ジャズ楽団”などを担当していたのだが、一念発起して大学時代から続けていたジャズ・ピアニストの道を選択、そのデビュー作がヒットしたと言う次第だった。スタジオに来た彼は、“どうにかヒットしてくれてホッとしました”と語ってくれたが、こちらも気になっていただけに、何かホッとした気分になったものだった。

 ところでジャズのスタンダード・ソングには、アニメの主題歌が少なくない。“いつか王子様が”(白雪姫)“チム・チム・チェリー”(メリー・ポピンズ)”不思議の国のアリス“(不思議の国のアリス)など、いずれもがディズニー・アニメの主題歌である。それだけに以前から、このディズニー・ナンバーをジャズ化したアルバムも良く登場し、それぞれにヒットを飛ばしていた。その代表格はピアニスト、デイヴ・ブルーベックの『デイヴ・ディグス・ディズニー』、これは今から半世紀ほど前のアルバムで、アメリカでは大ヒットになり、ディズニーならブルーベックと相場が決まっていたほどだった。そのブルーベックももう80才過ぎだが今なお現役バリバリ。そんな彼を起用し、再度ディズニー・アニメのジャズ化策を作ろうではと言う企画が本家のディズニー・レコードで持ち上がり、誕生したのが『ディズニー・ジャズ/みんなネコになりたいのさ』。

 ここではブルーベックだけでなく、若手の代表格エスペランザやジョシュア・レッドマンなども参加し、古いディズニーだけでなく最近の”トイ・ストーリー“などピクシー系も取り上げるなど、新旧のミュージシャンが新旧のディズニー・アニメ主題歌をジャズ化する面白い企画。演奏内容もなかなかに素晴らしい。ジャズはちょっと、という方にもお勧めしたいアルバムだ。


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