「テイスト・オブ・ジャズ」は、毎週日曜19:00~19:30で放送中。番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。
【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.749~私の好きな1曲・アルフォンシーナと海~】
このジャズ日和と言うコラム、一応長寿ジャズ番組「テイスト・オブ・ジャズ」の紹介も兼ねてのものだが、内容はジャズに限らず本、温泉、ラグビー観戦、追分便り等など、ぼくの好きなことを自由気ままに書かせてもらっている。果たして全国にどれほどの読み手が居るのかは...しかとはしない。しかしぼくの周り~外野筋には結構熱心な読者がいて、その内容について色々注文を付けてくる。曰くジャズ関連記事が少ない、ラグビーはやめろ...等々。殆ど完全無視でいつも勝手に振舞っているが、しかし気になる意見・忠告も中には当然ありで、その一つがシリーズにしようと思っている「ぼくの好きな曲」。ほとんど更新されていないではないか...というものでコラムのテーマに困った時に思いついた、ある意味安直な企画なのだが、これまでに5回余り載せて、結構面白がってくれる連中も居るようなのだ。それだけに確かに最近「好きな1曲...」取り上げていないなーと痛く反省。久し振りにその好きな曲...をテーマにすることにした(これから2月に一度ほどは...と思っている)。
さて今回の1曲だが、ジャズとは直接関係無いぼくの好きなラテンの銘品である。曲名は「アルフォンシーナと海」。1969年に書かれた比較的新しいアルゼンチンの名曲で、この国を代表するフォルクローレの名歌手、メルセデス・ソーサが歌い世界的に識られるようになった。アリエル・ラミレス(曲)フェリックス・リナ(詞)によるもので、40代なかばで入水自殺したアルゼンチンの代表的女流詩人、アルフォンシーナ・ストルニ(1938年没)に心を寄せて書かれたアルゼンチン・サンバの哀悼歌。そのしみじみとした調べがなんとも心に刺さる素敵な曲である。この好きな曲の1回目に取り上げた、チャーリー・ヘイデンの「ファースト・ソング」同様、この曲が入っているアルバムを見つけたらば、何があっても手に入れよう...と決めている、ぼくの究極の愛想曲の一つなのである。
「アルフォンシーナ、君は行ってしまった、孤独とともに...。今度はどんな新しい歌を探しに...」などと歌われるこの哀悼曲、当然ソーサのものが一番だが、コロンビアの名シンガー、タニア・リベルテノンものもお勧め。この哀歌を日本に紹介した立役者、波多野睦美のものも素晴らしい。彼女は何回か吹き込んでいる筈だが、最高なのはスタジオにも遊びに来たことのある、バンドネオン奏者北村聡と一緒に数年前に吹き込んだ、アルバム『想いの届く日』の中のこの曲。ピアソラの曲なども一緒に吹き込んでいるこのアルバムは、まさに絶品...と言った趣きのもの。それと御大ソーサのアルバムも...。ユーチューブにもソーサの歌うこの曲がアップされているから、まずはそれで確かめてみるのも一興かも...。残念なのはジャズ関連アルバムでこの曲を見つけたことのないこと...。誰かが素敵なジャズアレンジでこの曲を...。今から愉しみでもありますね...。
【今週の番組ゲスト:ピアニスト 小橋敦子さん ベーシスト TONY OVERWATERさん】
新譜『A DRUM THING』前作『Crescent』から
M1「Blues in Motian」(『A DRUM THING』より)
M2「Wise One」(『Crescent』より)
M3「Tale of the Fisherman」(『A DRUM THING』より」
M4「As Long As There's Music」(『Crescent』より」





