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テイスト・オブ・ジャズ

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テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、各曜日で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.375~ブルーノートJAZZフェス中止】

 先週の当番組では横浜の赤レンガ倉庫前特設ステージで、今月23日(土)と24日(日)の両日開催される予定の第3
回の「ブルーノートJAZZフェス」を特集、「ブルーノート東京」と姉妹店「コットン・クラブ」の広報担当、岡田、上神の両氏に遊びに来てもらい、色々とこのフェスについてお話を伺った。今回の目玉企画はあの2人組バンド「スティール・ダン」、その人気ロック&ジャズバンドの片割れ、知性派ミュージシャンで知られるドナルド・フェイゲン(名盤『ナイト・フライ』など自身のアルバムも好盤多い)が、自身のバンドを率いての初来日であった。このフェイゲン以外にも、注目の新世代テナーマン、カマシ・ワシントンや同じく新世代ボーカリスト、グレゴリー・ポッターなど多彩な顔触れ10数組が、メインステージとサブステージ、そして無料ステージと言う3つのステージに登場する予定で、今回初めて2日間にわたっての興行。広報陣も大張り切りで番組でフェスのPRに務めてくれていた。

 ところで恥ずかしながら、ぼくはまだこの横浜倉庫街で開催される「ブルーノート・フェス」を聴きに行ったことがない。これまでの2回は招待を受けながらも、仕事の関係等スケジュールの都合がつかず、心ならずも辞退していただけに、横浜行きを大いに楽しみにしていた。特にフェイゲン・バンド、更にそれ以上の期待は、上原ひろみと驚異のラテンハープ奏者、エクアドル出身のエドマール・カスタネ―ダと言う、話題騒然のニューユニット初のデュオライブ、この2つのステージに期待する所大だった。

 ブルーノート広報は、すぐにフェス招待状送りますから...ということだったが、フェスの開催が近くなってもそれらしい招待状は届かない。やきもきして待っていると突然メールが来る。「ドナルド・フェイゲン氏急病のため公演中止、スタッフは熟慮した結果、今回の目玉企画である彼とそのバンドのステージが実現できないために、ブルーノートフェス全体を止む無く中止することを決めました」と短いお知らせ。これにはびっくりした。フェイゲンバンドは確かにこのフェスの目玉だが、それ以外にも多くのミュージシャンが参加、3つの会場に分かれその演奏を競う...と言う、従来のジャズフェスには無いいわばロックフェススタイルのものだけに、中止までは決めなくても...と思ったが、スタッフ達の苦渋の決断。これは尊重せざるを得ない。それだけ「スティール・ダン」=ドナルド・フェイゲンの存在が大きく、ファンの期待もそこに集中していたと言うことだろう。

 ジャズファンは余り関心が無いかもしれないが、洗練された都会的なロック&ジャズスタイルの2人組バンド「スティール・ダン」は、あの人気漫画「ジョジョの奇妙な冒険」にも登場するほどの存在。フェイゲンの相棒ギタリスト&プロデューサーのウオルター・ベッカーは、残念ながらこの93日に死亡(享年67才)。フェイゲンも大事な相棒を失い、かなり気を落としているだろうことは想像に難くなかったが、その死も影響してかフェイゲンの急病で来日叶わず、フェスは雲散霧消してしまうこととなってしまった。ひろみをはじめブラジリアンジャズグループのダニ&デボラ等々、出演者たちも落胆しているに違いなく、何よりぼくらファンの失望も大きい。しかし決定は決定、来年のこのブルーノートフェスに期待するしかない。

 こうなればもう一つの横浜ジャズ、10月初めに開催され数多くのミュージシャンが登場する、国内最大規模の「横浜ジャズ・プロムナード」に目を向けるしかない。こちらのフェスも中心人物のメインディレクター、柴田浩一氏を招き番組で紹介する予定。氏は毎回フェスに登場するミュージシャンかシンガーを連れてスタジオに来てくれている。今回も誰がゲスト登場するのか、それもまた大いなる愉しみ。是非聞いてみてください。
 なおこの「テイスト・オブ・ジャズ」は、9月30日放送分から11月4日まで、メイン放送の土曜日18時半からの放送はお休みとなり、夜22時からがメイン放送となります。悪しからず...。
【今週の番組ゲスト:jジャズヴォーカリストの平賀マリカさん
7月リリースのアルバム『VINT AGE』から
M1
April in Paris
M2
So in love
M3
Angel eyes
M4
As time goes by

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