【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.794~追分通信2025 蓼科行き~】
8月前半の数日間、今年もまた茅野・蓼科の交友会に行ってきた。局の先輩氏や後輩の女性アナ等との旧交を温める集まりで、先輩氏の亡くなられた奥さんの実家兼別荘に数日間滞在する、もう5~6年ほど続いているもの。ぼく以外の面々は東京から中央線の特急ですっと茅野まで...。こちらは追分の山荘を早朝に出発、御代田駅まで40分ほど歩いてしなの鉄道に乗車。しなの鉄道の小諸駅から今度はJR小海線に乗り換え、野辺山や清里を経由して小淵沢駅、更に中央本線に乗り換え茅野駅まで...。距離はかなり近いし、車で行けば八ヶ岳周辺の峠を超えて2時間ちょいなのだが、この乗り継ぎ経路ではなんと倍の4時間を超える位に時間が掛かリ、東京からの連中よりも却って遠いほど...。何とも苦労の一人旅だが、やはり小海線の旅は愉しい。特に佐久海ノ口から信濃川上、野辺山へと続く、千曲川源流(佐久地域)から八ヶ岳高原地域(信濃地域)に登る辺りの景色は、なんとも素晴らしい。そして最初は乗客もまばらでうら寂しい感もあった客席も、清里や甲斐大泉など人気駅になると、多くの観光客で一変し車内もリゾート列車風に華やいだ空気。この対比もまた面白い等など、小海線の旅は飽きない。
まあそんなこんなで、定刻通りに茅野駅に到着し仲間達と合流、レンタカーを調達して家へと向かう...。先輩氏はもう80代なかばで、日頃は運転していないようだが、こうした機会があると昔の気性が出てか、仲々に踏ん張り気味で、こちらも少しばかりヒヤヒヤする。チャンジー(爺さん)チャンバー(婆さん)の交友会だけに、余り無理することなく初日は少し飲んで近況報告などでお開き。二日目は天竜川沿いの辰野町の川魚料理屋で昼食。岡谷、諏訪、辰野と言った諏訪湖近辺の街は、日本有数のうなぎの街でもあるだけに、ここではうなぎや鯉料理などを堪能出来る。うなぎ好きとしては当然うなぎ料理なのだが、この店はどうも関西風の焼き中心の仕上げ具合で、関東風なふっくら仕上げを期待する向きには些かがっかりではあった。だが一方の鯉料理の方は、あらいや鯉こくなどどれも逸品、堪能した。
昼食後は天竜川を遡のぼって岡谷市に...。同行の面々は、この街出身の圧巻の童画作家、武井武雄の存在を知らないという。ならば彼の作品をメインに展示している、イルフ童画館に...という事で案内した。ぼくも久々に彼の作品群に接したが、戦前の軍部独裁の暗い時代に、少しシュールとも言えそうな、こんな明るくモダンな素敵な作品を、それも子ども向け雑誌に発表し続けた、彼の素晴らしさに改めて感服した。同行の面々もこんな画家が...と、ほぼ驚いているようだった。日本のクレー、カンディンスキー等と言った感じさえある、その秀逸な童画作家(だけでなく版画家、造形作家等などマルチな芸術家)としての彼の業績・才能に、再度大きな注目が集まることを、ぼくは切望したい。
3日間という短い期間を終え、ぼくは単身列車に揺られ追分の山荘に戻ったが、チャンジー世代になってもこうしたかつての仕事仲間達と交流する機会、毎年あるのは大変に貴重だし嬉しいことでもあります。何時まで続くかはしかとはしませんが...。
【今週の番組ゲスト:トランペッターの中西暁子さん】
M1「Akatsuki」
M2「Beans」
M3「Pineapple Pineapple」
M4「Moon」




