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テイスト・オブ・ジャズ

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テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、各曜日で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.368~青木和富氏ジャズトーク】

 このコラム原稿を記している今はまだくそ熱い東京にいる訳だが、コラムが出る当日はかなり快適な追分の山荘暮らし。その上ぼくも関りを持つ6
回目を数える「軽井沢ジャズ」の当日でもある。そのフェスの模様などは次回以降の追分通信で記すことにするが、先日このジャズコラムを愛読している(?)と言う、某オールドボーイ(何と信州・千曲市在住らしい...)からメールが来て、「ジャズの話題が少ないのは、タイトル違反でどうしたものなのか...」と言う趣旨のお叱り。言われれば確かにご指摘の通りで反省しきりなのだが、これはタイトルの付け方が良くなかったからに他ならない。ぼくの気持ちとしてはこのコラムは『小西啓一のジャージー日和』とでも言った感じのもので、直截にはジャズ(JAZZ)のことを扱っていなくても、そこには安倍政治への怒りから好きな映画、ミステリー、温泉、山行、ラグビー観戦等々、ぼくのジャージーな気分や日常・考え方を反映しているものだとも思っており、そこら辺を汲み取って頂ければ...とも勝手に思っていたりするのですが...。

 
さてそんなお叱りもあったので、今回は丁度今週やっている青木和富氏のジャズトークについて紹介しようかと思う。この企画は今年の春からスタートしたもので、昨年は青木氏にジャズ100数十年の歴史を10数回で語ってもらう...と言う、やや無理な内容をお願いしたので、今年はわざわざ富士山の麓の高原別荘地から通ってもらうお礼として、彼が好きなテーマを選びそれについて勝手にエッセイ風に語ってもらうと言う、かなりお手軽な企画(青木先生の類稀なる博識と個性も出るに違いないと言う深謀遠慮もある)としたもの。ただそこはまじめな青木氏だけに先月はジャズ界きっての鬼才&奇才、ピアニストにして作曲家のセロニアス・モンクにスポットを当てており、今月は夏真っ盛りと言うことで、ジャズフェスをメインとしたライブアルバムの名演と言うことになった。
 夏でジャズフェスと言えば少しジャズをかじったことのある人ならばまず思い浮かべる、ニューポート・ジャズ・フェスのドキュメンタリー映画、バート・スタイン監督の「真夏の夜のジャズ」からアニタ・オデイの名唱。そしてウエスト・コーストを代表するジャズフェス、モンタレー・ジャズ・フェスのチャールス・ロイド・カルテット(キース・ジャレットを含む超豪華メンバー)の「フォレスト・フラワー」等々、別項に記載されている全4
曲。どれも納得のライブナンバーばかりでその魅力を青木氏は軽妙に紹介してくれる。ラストを飾るのは彼が中学生時代に実際にサンケイホールで聴いた、キャノンボール・アダレー・グループの「ニッポン・ソウル」。ここら辺から彼のジャズ遍歴が始まった訳だから半世紀以上良く続いたもので、そう言えばぼくも同じようなジャズ遍歴である。
 

 では青木流でなくお前のベスト・フェス・ライブは...と聞かれたら、演奏内容・観客動員・沸き方、ラジオたんぱとの関わり等々、色々な意味合いからあの今は無き、田園コロシアムで行われたハービー・ハンコックなどマイルス抜きのマイルス・バンド(フレディー・ハバードが代わりに参戦)~スーパーユニット「VSOP」による1979年の「ライブ・アンダー・ザ・スカイ」ということになるだろう。このライブ、面子が面子で彼らの絶頂期のライブだけに悪かろうはずもなく、そのプレーは今も永遠なもの。ファンの動員も最高で、人気の面でも今のロックフェスに対抗できるような勢いのあるジャズ時代があったことを証明している。
 そしてこのライブには我がラジオたんぱ(現ラジオ日経)の当時の若手局員(入社3年目ぐらいまで)男女10名ほどを引き連れ、田園コロシアムに乗り込んだことである。今は皆定年を迎えたり退社するなどで居ないのだが、ジャズ好き、ライブ好きが当時はラジオたんぱにも数多くいたのであり、彼らの歓声も間違いなくこのライブには収録されている。そうした意味からもこのライブ・アルバムは、ぼくにもまたラジオたんぱにとっても意味あるものと言えるのです。

【今週の番組ゲスト:音楽評論家の青木和富先生】
「ライブアルバム」をテーマにお送りします。

M1Tea For Two / Anita O'Day

1958年ニューポート・ジャズフェスティバル「真夏の夜のジャズ」より) 

M2Forest Flower-Sunrise / Charles Lloyd

1966年モンタレー・ジャズフェスティバルより)

M3Compared To What / Les McCann & Eddie Harris

1969年モントルー・ジャズフェスティバルより)

M4Nippon Soul / Cannonball Adderley

1963年東京サンケイホール)

青木先生自慢のキャップ
サンケイホールのライブのメンバーだったJoe Zawinulに生前直接貰ったものだそうです。

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