【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.792~参議院選挙~】
混沌の参議院選挙が終わった。今回の選挙は何と言っても、「日本人ファースト」のキャッチフレーズに象徴される如く、外国人政策・対策、それと生活に直結した問題~物価や減税・手取りを増やす...と言った、国民に分かりやすいこの2点を争点に掲げた、所謂ポピュリズム政党が躍進を遂げた。参政党がそのメインで、既存の国民民主もそれに巧く乗った形でもある。両方ともに自民党の票をかなり剥がして、自身の陣営に引っ張り込んだ...のが印象的だった。だが心配だけでなく今回の選挙では良い面もあった。ポピュリズムの最たるものとして、混乱状態を作り出し好き勝手やり続けた、NHK党党首の立花などが落選、政党としての要件を満たせずに看板を下ろさざるを得なくなったのは、ある意味で喜ばしいことと言えた。それにしても政治の中心軸が、どんどん右寄りになっていく右雪崩現象は、トランプに代表されるアメリカを筆頭に、欧州各国などでも顕著で、本当に世界中で恐ろしいばかり。外国人問題も日本ではいわゆる欧米人は、殆どその対象になっておらず、アジアやイスラム圏の人々、そしてアフリカ諸国(アフリカンアメリカンを含む)や中南米などが対象なのも興味深い処でもある。
少しでも自身の意に沿わない批判的な意見やそうした意見の人達を、左ないし極左と位置づけ叱責する。そうした傾向は、応々にして参政党やNHK党などの新興ポピュリズム政党支持者に、多く見られがちでもある。特に参政党は橙色のTシャツを着た面々がチラシを配り、我が国立の街や中央線の各駅街頭でも、その街頭演説は橙色Tシャツ軍団に囲まれた、ある意味異様な気配もあり、反面ある種の勢いは確かにあった。外国人(労働者)排斥などに近い論調で、色々と煽っており、何事が...と思わせられる処多々だったが、そのチラシ配りは結構な年令のおじちゃん・おばちゃん連中も多かった。
ぼくの周辺でもラグビー関連で、早大ラグビー部OBで解説者の後藤翔太。彼は参政党の比例代表全国区で、確か第1位に位置づけられていたと思う。ラグビー元日本代表でラグビー解説者...と言う肩書きの、その選挙演説をユーチューブで見た(ラグビー関連の中に入っていた)。語る内容はスポーツ振興の一点だけで、肝心の日本人ファーストなどには一切触れていない。「おいおいラグビー経験を売りに、今回出馬したんじゃないの...」と、茶々の一つも入れたくなる程。その肝心の競技=ラグビーは、選手の国際主義と言うか、国籍中心で競い合うスポーツでは無い。それだけに我がジャパンも、多国籍選手達で成り立っているのがラグビー競技の根本のはず。早大ラグビー部OBで、それなりの知性派と思っていただけに、彼にはこの選挙の主張で、失望感を覚えること多々だった。日頃付き合いの多いラグビー関係者も、どう考えているのか...。
そしてある女性ジャズボーカリストも、フェイスブックなどで、日本人ファーストは至極当然...と言った論調で、熱心なバックアップ振りを堂々と宣言していた。これにも「おいおいアンタ、あのジャズがメインの歌い手...じゃないの...」と、待ったを掛けたくなる...のだが、政治信条はみんなが自由でそれぞれ...。ただ行き過ぎた排外主義にだけは与しないように...願いたい。貴女の生活そのもので、糧であり生きがいでもある、「ジャズ」そして「ジャズボーカル」、それすら歌ったり奏じたりすることが脅かされかねない、危うい憲法素案(?)を提案している政党であること。果たして知っているのか...。今回の選挙は、日本も色々と恐ろしくも悩ましい時代に突入していること、強く裏付けされた様で、市井のチャンジー(爺さん)としても、本当にしっかりしないと...。
【今週の番組ゲスト:ベーシストでダイキムジカ主催の安ヵ川大樹さん】
Scene of Jazzの10thアルバム『Stars』から
M1「Jupiter」
M2「Stella By Starlight」
M3「I've Told Every Little Star」
M4「星めぐりの歌」




