【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.788~ミスター死去~】
6月のある朝起きると、ミスタープロ野球・長嶋茂雄の死去、そして朝日新聞の土曜夕刊休止決定、この2つのニュースが同時に目に飛び込んできた。この2つには直接な繋がりなどは当然無いのだが、ぼくのこれまで生きてきた時代(昭和から平成...)のなにか終焉を告げるものとして、ずっしりと胸に応えるものがあった。あのミスターが...あの朝日新聞が...と言う想いである。
運動音痴だったぼくも、戦後まもない全てがほぼ平等に貧しかった子供の頃、遊びといえばまずは草野球で、当然近くの空き地で子供達と野球をやったりもした。だが町内の子供野球でも動きの鈍いぼくなどは、当然最も下っ端の定番、ライパチ=ライトで8番の役割。だから野球にはそう興味はなかったが、それでも周りはほぼ野球一色、六大学野球のスター~長嶋茂雄はかなり話題だったし、彼が巨人に入団してからの一挙手一投足が、常に学校の話題でもあった。ある意味プロ野球人気を決定づけた立役者が、ミスターこと長嶋茂雄だった。その長嶋の享年が野球=89才(やきゅう)とは、どこまでも野球に愛され、愛し続けた人だったか...。
常に脚光を浴び続ける国民的ヒーロー、長島茂雄と言う人物、そして巨人と言うチームには、拗ね者のぼくなどは大分反発を覚え、余り好意を持って見ていなかった。しかしやはり長嶋茂雄は偉大だった。全身野球と言った佇まいの彼には、息子の一茂を球場に置き忘れるなど...、いい意味の野球バカと言ったイメージも常に付きまとい、その言動にはいささか反発しながらも、ぼくだけでなく誰もが偉大さを認めざるを得なかった。
しかしそれから20数年後、ぼくが一時野球担当になり(当時のラジオたんぱは一時野球中継もやっていたのです...)後楽園球場で短いインタビューをすることになろうとは...。縁とは全く不思議なものである。その日は早くからインタビューということでベンチで待機、ミスターこと長嶋さんを待っていると、通路を歩いてくる一人の漢がいる。その人はなにか本当に光のようなものを発しながら、歩いて来る感じ。これが所謂「オーラ」だと感じたのは短いインタビューの後だったが、これには本当にビックリしてしまった。それ迄には感じたことのない後光=オーラだったし、以降も結構スーパースターにも会ったりはしているが、こんな経験は皆無。流石スーパースター、本当に唯一無二のもので、こうした経験はテレ朝の「モーニング・ショー」で、玉川氏も同様なことを語っていたが、本当に驚くべきこと。それ以降ミスターは、ぼくにとって忘れ難い人になった。有難う長嶋さん!
そしてもう一つの時代の象徴、朝日新聞。生まれたときからずっとあった朝日新聞夕刊、その購読を仕方なく止めてしまってもう数年。何も不都合なことはないのだが、こうして土曜日のみでも夕刊が休止になると聞くと、何か無性に寂しくなる。オールドメディア等と叩かれながらも、こと朝日新聞はオピニオンリーダー紙として、今なお十二分に機能している。トランプ、プーチン、習近平等など、理不尽な為政者が世界中に蔓延る悪しき時代に、朝日新聞は一つの良心=灯台役として、日本の行く方を明るく厳しく照らし続けて欲しい。微力ながらでも応援を...。一時止めていた夕刊購読、今回からまた再開することも、こうなると考えなければなりませんね...。
【今週の番組ゲスト:ベーシストの鈴木良雄さん トランペッターの中村恵介さん】
The Blendの2ndアルバム『EXPECTATON』から
M1「MIXED DONUTS」
M2「SHINJUKU」
M3「BACKSTAGE」
M4「EXPECTATION」




