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テイスト・オブ・ジャズ

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テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、各曜日で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.362~台湾取材旅行】

 今年もまた6月の初めに一週間ほど恒例の台湾取材に行ってきた。もう16年以上続いている台日友好促進特番『21世紀の台湾と日本』(6月25日&11月23日放送予定)の収録取材。今回は台北市と台湾第3の都市=台中市が主な取材先だった。今回の取材もまた予定経費を大幅オーバーと言うトホホな取材だったが、と言うのも直前にタイアップ航空会社の方針変更(マスコミタイアップは今回は無し)により、当初目論んでいた取材費は大幅アップ。しかし出発までの時間も残り少ない上に、これまでの付き合いの関係もあり、今回は泣く々この航空会社に決めたのだが、もうその時点で経費オーバーは決定的、又々つらい取材になってしまった。その上今回は交通事故の後遺症と言う大きなハンディも抱えての不安な取材、また朝早くから夜までロートルのぼくの体力が持つのかも心配の種。そしてまた番組開始10数年では初めてとなる、2回放送分の取材を一度に行ってしまうと言う無謀な試み。まさに三重苦状態だけに出発時の気分は相当に重いものだったが、台北・桃園空港に降り立ってしまえばカラッと晴れ渡った台北の青空のように、後は野となれ...と言うことで落ち着きも出て来て、特番2回分を1週間で収録してしまう離れ業取材も、どうにか完遂出来た。

 ところでここ数年我々番組スタッフ(3人)は羽田(東京)~松山(台北)空港と言う大変楽な経路での台北入りがほとんどだったが、今回はわざわざ成田~桃園空港と言う数年前までの公式ルートで台北市に入った。と言うのも今回の取材の大きな目的の一つが、数か月前に完成したばかりのMRT(地下鉄)桃園空港線を紹介すること。もう長い間いつ完成なのか...とされていた桃園空港線、空港と台北市を45分ぐらいで結ぶという、この画期的なMRTのようやくの完成(出来ると言われてから既に数年は経っているはず)は、台北市民だけでなく我々にも大歓迎で、MRTに乗り込んだ山本アナの声も弾んでいた。この中継の模様は6月台湾特番のオープニングを飾ることになっている。

 そしてこのMRT紹介と共に6月放送の方は、台北市でこの8月に開催されるユニバーシアード台北大会にも焦点を当てている。中国の圧力もあり国際的な条約、協定締結やスポーツ・文化大会の開催などが困難な台湾にとって、この国際的スポーツ大会の開催は大きな意味を持つもの。それだけに大会事務局のお偉いさんも東京オリンピックにも並ぶとその意義を強調、東京との協力関係を強く望んでいた。このユニバーシアードの参加資格、日本では当然大学生だけだが台湾の場合にはもう少し広く、あの卓球の愛ちゃんの旦那さんや、世界ランク一位の20代後半の女性バトミントン選手なども含まれるかなり強力な布陣。台湾の力の入れようも良く分かるのだが、台北市民の盛り上がりはいま一つと言った感じは否めない。

 一方11月放送分の方は台湾で最も住みたい街と言われる、台中市にスポットを当てた内容。来年開催される花博や市のランドマークとなるオペラ劇場(伊藤豊雄設計)などをリポート。台湾の中でも最注目のやり手市長と言われる林佳龍台中市長も番組に登場、花博への期待などを語ってくれている。この台中取材で我々が最も驚きそして感激したのは「宮原眼科」。眼科がどうした...と言われるかも知れないが、これは戦前の宮原眼科をリノベーションしてスイートの店に仕立て直したもの。その豪華な佇まい、内装など一度は見る価値ありで、台中訪問の折には是非...。

 まあ2回とも内容充実の愉しい台日友好協力特番になるはずだが、今回の取材でなにより良かったのはまずは天候。どこも晴れ続きでその点ではすこぶる快調。そして第2がホテル。台湾観光協会の尽力で台北の「アンバサダー」、台中の「ザ・ワン」と言った一流ホテルに泊まれたのは、体調面に不安を抱えていただけに何よりの幸運だった。そしてラストの夜に泊まった「福容ホテル桃園エアポート・アクセスA8」。MRTの桃園空港線の停車駅すぐ隣に立っているこの新しいホテル、何と温泉を掘り当ててこれが自慢の一つ。台湾取材ラストの夜は北投温泉の日帰り施設で一浴するのが恒例なのだが、今回はホテルでじっくりと温泉に浸たれる、こんな贅沢はありません。交通事故後遺症の首の痛みもある程度解消出来たようです。

 そしてもう一つ、もしかしたらこれが今回最高の幸運だったかも知れないが、通訳兼コーディネイター役のセンニちゃんこと徐さんと出会えたこと。この秋には日本人と結婚、日本に住むことになる彼女は、台湾大学の日本語学科を卒業、早大大学院に留学し日本語を学んだという才媛。実に可愛いらしい女性(容姿・しぐさ・性格等など)で、スタッフ全員が彼女の直ぐにファンになってしまったが、控えめでいながら仕事も早く熱心、通訳としての実績は余りないが、これまで台湾特番で付き合ってくれた通訳さんの中でもピカ1とも言える存在。彼女の献身的働きが無ければ今回の取材もスムーズに運ばなかったはず...と、取材スタッフの実質上のボス、ミス・エミリー~翠恵美子女史も感慨ひとしきりだった。このコラムを読んだ方で、中国語の通訳・翻訳を探しておられる方にはお薦めの美形才媛。7月からは日本在住と言うことなので、仕事を依頼してみたらどうでしょうか...。何かあればマネージャー役のミス・エミリー迄。そして当然ですがこの「台日友好特番」も是非聴いてみてください。台湾でも大人気の渡辺直美など豪華ゲストも登場、台湾関連では老舗番組の貫禄充分な内容と自負しています...。

 さて日本に戻ってきた次の日、またFM東京の系列局「ミュージック・バード」のジャズ番組にゲスト出演することになっていたので、台北が世界に誇る誠品書店のCD売場で、台北で話題のジャズアルバムを数枚買い求め、その中から気鋭のテナーマン、謝くんのアルバム『フェアリー・パス』を番組では紹介させてもらった。透明溢れる好アルバムでリスナーの反応もなかなか良かったようである。目出度し目出度しなのです。この台湾ジャズ事情についてはまた回を改めて紹介してみたいとも思います。乞うご期待!
【今週の番組ゲスト:OMDのベーシスト増原巌さん・トランペッターの市原ひかりさん】
1stアルバム「Chamber Music」から
M1Indigo Blue
M2 I Can't Live Without It
M3Too Shy To Say
M4Be My Love

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