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テイスト・オブ・ジャズ

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テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、各曜日で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.357~ジャズ・ヴォーカル・コレクション好評】

 今から40年以上も前のこと、未だジャズが若者達の間で勢いを持っていた頃、即ちぼくの大学生時代以降、ラジオ局(日本短波放送/現日経ラジオ社)に入り、そして今は亡き先輩ジャズプロデューサー、木全信氏から「テイスト・オブ・ジャズ」の担当を任された1970年代初め頃までは、東京に数多くのジャズ喫茶(ジャズアルバムを聞かせる喫茶店で当時は輸入盤など高価で買えなかった)があった。ジャズの街新宿には伝説の「木馬」「渚」「ポニー」、そしてタケちゃん(北野武)がバイトをしていたことでも知られる「ジャズ・ヴィレッジ」等々、ざっと20軒近くはあったはずで、ぼくの生まれ育った高円寺の街にも、「毘沙門」など6~7
軒はあったはず。ジャズ鉄道線とも言える中央線沿線には、どの街にも数軒のジャズ喫茶はあったと思われる。それほどの隆盛振りだったのだが今やジャズ喫茶は見る影もない。しかし中には老舗として今なお頑張っている店もあり、新宿には「ダグ(旧ディグ)」、吉祥寺には「メグ」、そして四谷に「イーグル」、ここら辺がジャズ御三家と言った感じ。これにぼくの早稲田大のジャズ研仲間、幸田稔君がオーナーのジャズクラブ「J」も加えることが出来そうだが、そのジャズ喫茶御三家には、それを支えて来たジャズ界裏ボスとも呼べる名物オーナーがいる。「ダグ」の中平穂積氏、「メグ」の寺島靖国師、そして「イーグル」の後藤雅洋氏である。

 
このうち後藤氏が最も年下でぼくとほぼ同年代。彼は確か慶応大の学生時代から既に店を始めていた筈で、「イーグル」は四ツ谷駅から歩いて数分のビルの地下にあり、ここには場所柄、上智大の学生が多く集まっていた。この店で盤回しのアルバイトやの授業の合間を過ごした杉田宏樹、村井康司などは、今やジャズライターとして活躍、彼らは「イーグル派」等とも目されており、その総帥が後藤氏という図式になっている。このうち村井氏は小学館の社員(辞書編集部のはず)。そこでジャズ関連企画も頼まれることもあるようで、そこで実現したのがCDブックとも言えるジャズシリーズ企画。この監修を師とも言える後藤氏に頼み数年前にジャズ企画がスタート、月2回発行のジャズCD本は中々の好評で、今は3期目でジャズ・ヴォーカル・シリーズとなっている。このヴォーカル・シリーズは最も読者受けが良い様でシリーズの続編が決定、この5月からスタートすることになった。そこでこのシリーズ、特にヴォーカル・シリーズの好評さの要因などを伝えて貰おうということで、後藤氏と小学館のシリーズ担当者に今回番組ゲストに来てもらうことにした。後藤氏は久々の番組登場である。

 元々このジャズCD本企画、マイルスやロリンズ、コルトレーンと言った大物達をピックアップしたもので、それらが一巡し次に何を...となった時に、苦肉の策として出てきたのがボーカルものだったらしい。しかしこのボーカル企画が女性達にことのほか受け、読者層を大きく拡げたのだと言う。後藤氏もこれにはニンマリと言った感じで続編シリーズの第一弾は有名ミュージシャンをバックにしたジャズ・ヴォーカルの名唱と言うことで、ヘレン・メリルの「帰ってくれたら嬉しいわ...」(夭逝した名トランぺッター、クリフォード・ブラウンとの共演)、北欧の名花モニカ・ゼッターランドの「ワルツ・フォー・デビー」(ビル・エバンスとの共演)など代表的ナンバー12曲が収められている。後藤氏自身もこのヴォーカル・シリーズを監修するまでは、そんなにこの分野に関心が高く無かったのだが監修してみて教えられることも多かったと言い、何より女性ファンが増えたことが嬉しいとも語ってくれた。

 なおこのボーカル続編シリーズの誕生を期して、小学館編集部では読者プレゼントとしてサラ・ヴォーンの名盤『枯葉』のジャケットを写し込んだブラックトートバックを作成。なんとこの素敵なトートバックと新ボーカル・シリーズの第1弾CDムック本を、番組リスナーにそれぞれ5名プレゼントしてくれることになった。

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宛先はおハガキで 
〒105-8565 港区虎ノ門1-2-8虎の門琴平タワー 日経ラジオ社「テイスト・オブ・ジャズ・プレゼント」係まで
またはこの「テイスト・オブ・ジャズ」サイトの右側「番組宛メール送信フォーム」からプレゼント希望と記し(番組の感想などを添えていただければ幸いです)お送りください。抽選で合計10名の方へプレゼントします。素敵なバックですのでぜひご応募ください。


【今週の番組ゲスト四谷ジャズ喫茶「イーグル」店主の後藤雅洋さん(右)、小学館「 JAZZ VOCAL COLLECTION」編集長の小林慎一郎さん(左)】
M1My Foolish Heart / Tony Bennett & Bill Evans
M2
Waltz For Debby / Monica Zetterlund & Bill Evans
M3
The Man I Love / Joni Mitchell & Herbie Hancock
M4
You'd Be So Nice To Come Home To / Helen Merrill & Clifford Brown

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