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テイスト・オブ・ジャズ

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テイスト・オブ・ジャズ」は、毎週木曜22:30~23:00(本放送)と金曜18:30~19:00(再放送)で放送中。番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.562~J-ジャズ ニューウェーブ

   一昔前頃までは新人のジャズプレーヤーと言えば、有名プレーヤーのボーヤ(付き人)から昇格する(オールドスクール)か、首都圏や関西圏の有名大学のジャズサークル(orフルバンド)出身者からプロになる(インテリスクール)、まあ大体この2通りの径と相場が決まっていたのだが、最近は大分事情が違う。れっきとした音楽大学(国立音大や洗足学園音大等)のジャズ科卒業者とか、本場アメリカの有名音楽大学(バークリー音楽大学等)を卒業し、数年本場で修行を積んだ後帰国しプロとして活動...等、若手ジャズプレーヤーはこう言った連中がほとんどだ。昔は大学のサークル内で自己研修を積んだ後、プロとしてデビューと言った段取りだっただけに、いざ実戦で使えるようになるには結構手間もかかったものだった。しかし現在は国内の音大でジャズ科を設置しており、プロを目指す若者達はここで音楽理論や技術の基礎を徹底的に学ぶことが出来る。また更に本場の音大(バークリー音大など)へ留学した連中は、卒業後の数年間はNYで実戦習得期間を持ち帰国するなど、厳しくはあるがかなり恵まれた環境にあるとも言えそうだ。

  まあ最近の若手達は、そうした海外留学経験や国内音大での基礎・実践習得を経ているだけに、ジャズが勢いのあった時代(1970年代~90年代位)に登場した若手達よりも、はるかに技術や音楽理論に秀でていることは間違いない。ただそれがジャズの進化や深化に繋がるか...、またジャズの面白さ・愉しさを体現出来ているかは...また別の問題ではあるのだが...。

  そこで我らが番組「テイスト・オブ・ジャズ」では、こうした素晴らしい資質を有した若手達、その内の何人かを積極的に紹介して行きたいと考えており、今週から4回に渡って登場してもらうことにした。まず1回目の今回は、横浜の老舗ジャズ喫茶「ちぐさ」(戦前からジャズを掛けていたと言う、ジャズの街=横浜を代表する喫茶店)の名前を冠したジャズ賞=ちぐさ賞を獲得した若手美形ピアニスト、松岡あんなの登場である。このちぐさ賞の受賞者はご褒美としてアルバムを制作・発表する権利を与えられるが、そのデビュー作でもある受賞作を自身に紹介してもらう。現在はコロナ禍で帰国中だが未だ本場で研鑽を積んでいる最中で、またこの禍が落ち着いたらすぐにアメリカに戻り、研鑽に励むとのこと。その意気や良しである。

  そして来週の2回目は、石若駿、寺久保エレナなど多くの俊才を輩出した、札幌の若手ジャズスクール出身のトランぺッター、山田丈造。今各方面で引っ張りだこの彼が、自身のデビューアルバムを引っ提げて遊びに来てくれる。そして3&4回目は、ジャズベースの俊才が続いて登場する。清水昭好と落合康介。この2人ともベテランから若手迄様々なバンドで活躍しており、そのかっちりとしたベースワークは、演奏の基部をしっかりと固め素晴らしい効果を生み出し、見事なハイライトを作り出す。

  以上の素晴らしい面々が並び、これからの1カ月ほどはさながらJジャズ ニューウエーブ月間と言った所だが、これからも永武幹子(P)、YUKARI(vib)、市原ひかり(tp)など、若手の有望株も次々とスタジオに遊びに来る予定になっている。今若手プレーヤーがこれだけ続けて聞けるジャズ番組、日本で殆ど無い筈です。乞うご期待です。

【今週の番組ゲスト:第7回ちぐさ賞グランプリ ピアニスト 松岡杏奈さん】
『Wonder Forest』から
M1Wonder Forest
M2Sparkles
M3Bolivia
M4Better Days Ahead




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