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テイスト・オブ・ジャズ

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「テイスト・オブ・ジャズ」は2020年1月より毎週日曜18:30-19:00(本放送)ほか、木曜22:30~23:00で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.499~ジャズ講座4年目】

 中野区の公民館から頼まれて、初心者向けのジャズ講座(と言ってもそんな大げさなものでもないが...)を始めて今年で4年目。毎年1月末から2月に週1回開催、大体3~4回の講座もので、参加するのはぼくと同世代の
高齢おばちゃん達がメイン。それにおじちゃんが加わり毎回40名前後、中年以下は日中の午後に開講と言うこともあり殆んど皆無で参加料は無料。僅かな参加料でも払えば出席率は良くなるのだろうが、無料だと申し込みだけはしても、当日になるとその日の気分で来ない人も結構いて、特に天気具合では申し込みの半分以下などと言うこともある。

 初年度は頼まれた責任上ぼくもかなり真剣、その前年の暮れ辺りから題材を吟味、アルバム集めなどかなり忙しくしたものだった。高齢者中心と言うこともあり関心が向けやすいのでは...とも思い、和ジャズ~日本のジャズと言うのにスポットを当て、エノケン、川畑文子など戦前のジャズブームから、中野と言う街を考え「中央線ジャズ」と言ったテーマ迄、4回ほどで和ジャズの俯瞰を行った。区の担当者からはジャズ初心者が中心の教養講座と聞いてはいたが、本当にジャズを知らない人が殆どで、あのマイルス・デイビスの名前を知っていたのは数名、流石にサダオさん(渡辺貞夫)さんは人気だったが...。この講座、ほとんどぼくの一人語りだったが、最終回の中央線ジャズは西荻窪にある有名ジャズスポット「アケタの店」のマスターにしてジャズピアニスト、自称天才アケタこと明田川
壮介氏にゲスト登場してもらい、店の宣伝も兼ね中央線ジャズ(この名称はアケタの店に由来する)の沿革などについて語ってもらった。
 参加者で「アケタの店」を知っている人は皆無。ただ会場には担当が悪知恵を働かせたのか古いエレキピアノが置いてあったので、天才アケタはこのエレピを弾きながら話を進めてくれ、これがかなりな好評。参加者はつまらない講座よりもこうした実演やゲストとのトークなどを喜ぶものだと痛感。2年目から努めてこの形式にしたが、なにせ公民館主催だけに先立つものが無く、殆どのゲストは手弁当。頭を下げ実情を話し、参加してもらっているのだがなんとも心苦しい。

 
さて今年もその講座がスタート。今年のテーマは「ジャズする喜び、ジャズ聴く楽しみ...」と言うことで、ミュージシャンやシンガーにジャズの愉しさを伝えてもらおうと言うもの。2回目(2月19日)にはなんとあの日本ジャズ界で実力・人気トップのテナーマン、川嶋哲郎さんが登場することになっている。良く彼がこんな講座を受けてくれたものだと感謝・感激なのだが、どうやらソロで数曲吹いてくれそうな感じ。もし興味ある方で中野周辺のジャズファンの方がいれば、直ぐに中野区弥生公民館に尋ねてみることをお勧めします。素晴らしいこと間違いなしです。

 そんな今年度のジャズ講座=ジャズトークの1回目は新進のジャズシンガーを招くことにした。新人ながらおばちゃん世代には圧倒的人気を誇る人、心療内科医にして日本医大の特任教授でもある海原純子女史である。彼女とはもう30数年の付き合いで、昨年秋に出されたジャズデビュー作では、彼女からのTEL一つで売り出しに全面協力することを約束させられ今に至っており、その結果はかなり上々で先生もご機嫌。今回のお願いも二つ返事でOKしてくれた。人気の女医先生&シンガーが来ると言うので申し込みは60名を超し一応打ち止め状態。彼女とも一度の打ち合わせで当日を迎えたのだが、この日
最悪なことになんと中央線事故で、武蔵小金井駅で電車は完全にストップ。会場に着くのがどうしても30分ぐらい遅れそうと担当にに伝えると、もう参加者が待っていると言うではないか...。こちらもあせりまくったのだが、そこはトーク慣れしている海原大先生、定刻に一人でスタートさせ進行してくれており、20分遅れで会場に着くと会は大盛り上がり。さすが場慣れた先生、ファンの気持ちを掴むコツを熟知、ほぼ先生の主導で1時間半無事終了。冷や汗ものながらも感謝・感謝の1時間半だった。講座終了後担当から「いやー流石海原先生立派ですね、小西さんもう少し遅れても充分に...」などと嫌みの一つもかまされたしまったが、それも至極当然のこと。最後は彼女のデビュー作『ロンド』とぼくの持参CDプレゼントのじゃんけん大会で閉め、参加者たちも大満足だった。

 新進ジャズシンガー海原純子のデビュー作『ロンド』はかなりな好評の様で、その知名度も上がりつつある。その上ANAの国際線ジャズチャンネル3月分は、このアルバムが全面紹介されることが決まり彼女も意気揚々。ぼくの遅刻などは一切気に掛けない鷹揚さで、これも万事目出度し目出度し。しかしまた一つ先生に借りが出来てしまいました。彼女のデビュー作『ロンド』充分お薦めに価する逸品です。是非皆様も...


【今週の番組ゲスト:ジャズピアニストの三木成能さん
10年ぶりのリーダーアルバム
Challenger』から
M1Challenger 
M2「英雄ポロネーズ 
M3Coffee Samba 
M4「背水の陣 


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