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テイスト・オブ・ジャズ

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テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、各曜日で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.343~やっぱりラグビーはおもしろい】

 日本のラグビーシーズンはこれまで1月で終了と言うことになっていたのだが、昨年から世界的ラグビー大会「スーパー・ラグビー」に日本チーム(=
サンウルブス)も参戦するようになり、2月にはもうそのスーパー・ラグビーがスタート、年間を通してラグビーシーズンと言うことになってしまった。これも善し悪しだが、1月末のラグビー日本選手権決勝、これで国内ラグビーシーズンの一応終了ということには変わりなく、その最後の決勝戦を早稲田ラグビーの不甲斐ない敗戦以来いささか御無沙汰だったが、久しぶりに秩父宮に足を運ぶことにした。
 
サントリー(サンゴリアス)vsパナソニック(ワイルドナイツ)と言う現在最高の力量の持ち主どおしの決戦、好試合間違いなし。パナのゲームキャプテンは早稲田OBでぼくのご贔屓の布巻俊介、一方サントリーには5名ほどの早稲田OBが参戦、それだけに久しぶりにどちらかに加担することもなく純粋に試合を観戦できた。

 
秩父宮はこの好試合に満員御礼、試合前からいい意味の緊張感がありわくわく状態で、2時の開始と同時に盛り上がりも高調。試合は一進一退で点数が入らない均衡状態だが、ガチな力のぶつかり合いだけに見応え十分、スリリングでいて御愉しみ感もたっぷりな満足もの。前半はお互いPG(ペナルティーゴール)だけの33のイーブン試合、後半になってもこの状態は続き、パナが相手のキックをチャージし初トライするもサントリーも相手の反則を確実にPGで決め一進一退、点数差はわずかにサントリーがリードのまま終盤を迎えるが、両者相譲らずそのままエンディング、サントリーが勝利を収める。普通こうしたノートライでの勝利となると、かなり非難も集まるのだが、今回はそんなことは一切なし。力と力のガチ対決に観客は大満足。めでたしめでたしの大円壇だった。

 
この試合、日本ラグビーもここまで進化したか...と言った、見ごたえのある大満足な熱戦だったが、ぼくが興味深かったのは試合の経過以上に、ラグビーチームスタッフの動き。たまたま座った席(記者席の端)が、通路を隔ててパナソニックのロビー・ディーン監督以下コーチ陣席の隣。それだけにスタッフの仕事振りも窺え、終始仲々に愉しいものだった。今や彼らもパソコンを駆使し展開を読み、指示を出すITラグビー時代に突入しているのだ。激しい試合だけに傷つくものも多くその交代指示など、実に目まぐるしく大変な作業。特にパナのキックチャージからトライへの一連の流れでは、監督・スタッフも絶叫、冷静さもこの瞬間は完全に失われる感もあり、横目で見ていて微笑ましくもあった。やはりラグビーは面白く愉しい。

 
もうシーズンが終了してしまう(いや2月末からはまた新たな楽しみもあるが...)のは、いささか寂しいし何よりわが早稲田ラグビーの著しい不振が残念でならない。そんなことを考えて記者会見場に行ったら、ラグビー記者の一人から今夜フジTVで、深夜深い時間に一時間特番で早稲田ラグビーを取りあげる...と教えてもらった。となればこれはなにを置いても見ないと...と言うことで夜中のスタート時まで頑張った。16年度の早稲田ラグビーはこれまでの不振を一掃する為、山下大悟新監督を迎え様々な面で改革を図った。公式ジャージーの改変、スポンサー企業の導入等など、そんなところがTVマンの興味を惹いての企画だろうが、何せ実力が伴わず帝京大に大敗、そこまではかなり忠実にフォローしていたTVクルーも、こりゃ駄目だとなって後はOBの早稲田への注文などでごまかした感のある一時間特番でいささか残念ではあったが、特番を組んでもらえるだけでも良しとしなければならないだろう。残念だがこれが現実でもある。まあ「頑張れ早稲田ラグビー」とだけ言っておこう。

 
さて今日の1曲はジャズラグビー組曲の「タックル組曲」3部に分かれたこのナンバー、世界にも珍しいラグビーをテーマにしたジャズナンバーで、作ったのは日大芸術学部の講師で、実力派ジャズボーカリストの丸山繁雄。ぼくのジャズ研の後輩で世界的にも珍しいジャズ研究で博士号を取得した才人。もう廃盤になってしまった彼のデビュー作に収められていたナンバーで、亡くなった早稲田の名フランカーに捧げられたもの。いささか見つけにくいが興味ある人は古レコード屋など探してみてください。結構いい値段になっているかもしれませんが...。
【今週の番組ゲスト: ジャズシンガー高樹レイさん、ピアニスト伊藤志宏さん、Uplift Jazz Record 江口丈典さん
M1「Smile」
M2「Clair」
M3「Naima」
M4「Over The Rainbow」
 
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