【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.843~高中正義~】
この前局のディレクターと話をしていたら「高中正義って以前番組に登場したことあるんですかね⋯」と聞かれた。高中正義、実に懐かしい名前だし、フュージョン全盛の頃には、当然番組でもそのアルバム紹介したことは良くある、だが残念ながら高中本人は、番組にゲスト出演したことは無い。ゲストの呼ぶにはあまりにもビッグになり過ぎていたようなのだ。そう言えば確か彼はあのつのだ★ヒロに誘われてプロの道に進んだはずで、ヒロは時々番組に遊びに来ていたので、彼を通せば番組ゲストもありだったのかも知れないが⋯、その機会はなかった。
高中人気といえば、最近なにか彼のベストものが出ていたなーなどと思い返し、その彼に「良くそんな名前知っているなー」と聞き返すと、逆に「小西さん知らないんですか、今彼にまたスポットがあたっており、海外公演なんかも大人気で、どこの会場も満杯なんですよ」と、逆に教えられてしまった。そうかあの高中正義が⋯と、一昔いやもっと前のことだが、彼のヒットアルバムもかなり聴いていたなーと、あの独特なトロピカルサウンドを懐かしく思い出しもした。デビュー作の『セイシェルズ』そして大ヒット作『虹伝説』『サウダージ』等など。一時は番組でもファンのリクエストという形で、良く掛けたものだった。
この時ならぬ高中現象(?)、少し気になったのでフェースブックなどを少し調べてみると、73才になった今も、本当にかなりな人気を誇っているようである。彼自身のページでは、冒頭にイギリス、アメリカ、ニュージーランド公演全てソールドアウト⋯と、高らかな勝利宣言がなされ、デビュー50周年の国内コンサートもやはり満員だったともある。これはかなりな音楽ニュースだなーと改めて思った。と同時にもう良く知られていることなのかも知れないが、彼が中華系の人(父親が中国人)で、小学4年生の時に日本に帰化したことなどにも、改めて気付かされた。あの独特な明るい快適なまさにトロピカルなサウンドは、その出自にも少なからぬ関係ありなのかも知れない。先行き不透明なこの今の不安な時代には、あの心地よく口ずさめる快適なギターフレーズも、そんな不安を吹き飛ばしてくれる、格好のものなのかも知れない。そしてこれは日本だけでなく、世界各国でも同様なのだと思う。ロンドン公演などでは、彼のギターソロに合わせて、観客も一緒にハモるのだそうだが、これもまたかなりな聴きもの、見ものだとも言えそうだ。
高中正義。いつまでも元気で精力的に、世界を駆け巡ってほしいもの。落ち目気味の日本を、その快活な高中ミュージックで掬い上げて欲しいものですね。よろしく。
【今週の番組ゲスト:サックスプレイヤーの佐藤恭子さん】
新譜『Echoes of Longing, Memories of Little Lights ~憧憬の残響、微かな光の記憶~』から
M1「Yes or No」
M2「En'nichi 縁日」
M3「Woodgrain - Dreaming」
M4「October Sky in Tokyo」




