【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.823~脱力、台湾式~】
最近何時も以上に気勢も気力も上がらない。瘋癲チャンジーだけに、まあそれも至極当然...と言われるかも知れない。だが実際はこの状態、先日のあの選挙以降のことなのだ。リベラル派の惨敗で、まあぼく自身も初めて比例投票では棄権をしてしまう程だった。わずかの固定票獲得のために、ご都合主義で中道を立ち上げるなんぞ、野田~安住と言う立憲民主党最悪コンビの所業は、万死に値するもので、本当に一言も出ない...。それだけに今は、全島ラテン気質とも言える台湾が、羨ましくも懐かしく憧れてならない。昨年は台湾特番もなく取材にも行けなかっただけに、本当に寂しい...。今回の選挙で、ぼくにとって唯一の救いは、結果が台湾政府にとってはかなり望ましいものだった...と推察できることのみ。それは残念ながら、ぼくの意に反するものなのだが...。
そんな元気の出ない折、国立の本屋で「脱力、台湾式。24年間暮らして学んだ、ゆるく楽しく、幸せな生き方」という本を見つけた。まあこれこそ台湾を癒すに最適では...と思い、買い求めることに‥。著者は現地在住で、今や日本人台湾コーディネイターの代表格の青木由香。彼女が台湾に渡ったのは、ぼくらが特番「21世紀の台湾と日本」をスタートさせ、取材のために初めて現地を踏んだ20数年前とほぼ同時期。我々の特番は20数年も続いているだけに、台湾在住の日本人の方の多くは、一度は番組に顔を出しているのだが、彼女は一度も出演機会無し。というのも彼女が名前を知れ出だした頃には、かなり忙しくてこちらの取材スケジュールと全く合わない...。そんな状態が続きもう縁が無いものとしてオファーもしないまま現在に至る...、という次第。「日本人よ、疲れたらこの島に逃げてくると良い」...と、今のぼくの疲れた心にピッタリのフレーズを記し、「わたしがここで覚えた最強のスキルは、力を抜くこと。脱力は怠けることではなく、ゆるく楽しく、力の方向を今に合わせて微調整すること」と彼女は綴る。まさに台湾流生き方の極意とも言えそうだし、ぼくの知る台湾人の多くはそうしているようだ。
この本の殆どを「フムフムそうだよな‥」と納得しながら読み進んだが、ただ一点書かれていないのは、政治‥と言うか台湾と大陸の関係。台湾取材の最初の頃は、そんな問題‥とこちらも考えていたが、ここ数年は情勢が一変。青木さんは外来人(=日本人で旦那も)だけにか、あえて触れてはいない感じもある。そこら辺が少しでも出ていれば、もっと示唆に富む本になった気もするのだが...。まあいずれにせよ、謝・謝台湾ではあるのだが。
さて最後に台湾のジャズについても少し‥(ジャズコラムなので当然ですね)。今ユーチューブで話題になっているらしい、女性ギタリスト&シンガーにポン・ポン・チェンがいる。アメリカの西海岸で活躍している若手で、彼女の存在は、台湾出身のあるジャズ好き商社マンから教えてもらったのだが、未だ20歳台前半で若い。ユーチューブで見ると本当にスタイルも良く可愛い。ギタリスト&シンガーと言えば、やはり「ブリージン」の大ヒットで知られる御大ジョージ・ベンソン。彼女は台湾の台中市出身らしいが、そのベンソンに憧れてギターの弾き語りを始めたらしい。ベンソンのオクターブ奏法もバッチリとマスター、唄も変なフェークなど混じえず、ストレートに軽やかに唄う。ジャズ小唄がメインだが、バップナンバーなども、スキャットによるアドリブ弾き語りを軽く熟し、仲々に見事な腕前で、若い人に受ける要素も多々‥。一応何人かのジャズ制作者に紹介したが、果たして日本でアルバムを出せるのか‥。人気出ること間違いないように思うのだが‥。皆様も是非チェックしてみて下さいね。
【今週の番組ゲスト:シンガーでトランペッターの市原ひかりさん】
新譜「Brain Candy」から
M1「My Cerebellum」
M2「The Best Horse」
M3「But Not For Me」
M4「みんな恐竜」】
●タイムフリー:右下「radikoで聴く」をclick♪(2026.3.8)




