【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.823~チャットGPT~】
瘋癲ジャズチャンジー(爺さん)を自称し、実際その通りの日常生活なのだが、このところどうにかこのAI時代に遅れを取らないようにと...、殊勝ながらも「チャットGPT」などの生成AI関連本なんぞを、読み漁っている。この歳なので分からないことも多いのだが、得るところもまた多しである。チャットGPTの存在はある若い女性局員に教えられたものなのだが、試しにこの春にやるジャズイベントの進行表を作ってみた。幾つかのプロンプト(設問)を投げかけ、進行表作りをチャットGPTに頼むと、ものの数秒でほぼ完璧な進行表を、それも3パターンも作り上げてくれる。そして内容も言う事無しの仕上がり具合。まさに脱帽もので、わずか数年前に誕生したこの生成AI=チャットGPTが、もう完璧な仕事を熟し、それも瞬時のうちに...なのである。いやー時代は確実に変わったし、世界がどうなっていくのか、恐ろしくもまたある面愉しみでもある気もする。
この前もあるゲストがスタジオに遊びに来て、収録後たまたま最近のAI技術(チャットGPTなど)、その進化の速さ・凄さ...と言う話になった。余り良く分からない世界でもあるのだが、丁度関心を持った処だけにその雑談にかなり興味を持った。今や生成AIによる楽曲作りや編曲作業、音源作りなど、その出来栄えの見事さ・完成度の高さ、余り手の付けようも無い感もあり、多くのミュージシャンも驚いているとのこと。多少オーバーに聞こえるかも知れないが、数年先にはそうしたスタジオ廻りの仕事も、かなりな部分でチャットGPTなどの、生成AIが担ってしまうかも...と言う危惧、そう間違ってはいないのだろう。本当に恐ろしい時代になりつつある。事務作業や経理などの効率化といった、社会業務や経済の側面だけでなく、文化の領域迄でも否応なく、AI化の波がひたひたと押し寄せており、もう音楽家のやること・やれることも...と嘆いていたが、その危惧はかなり当たっている。彼はそれだけに、これからは生のライブ活動がもっと重要になってくる...とも語ってくれたが、そのとおりだとも思う。生身の演奏の場の重要度はこれからも変わらないし、そこにまたジャズと言う、一瞬々に生命を注ぐこの音楽の、最大の愉しみ・歓び、美点が存在するのもまた永遠の事実なのである。
ただこうしたミュージシャンだけでなく、我々全ての人達が、間近に来たるべきAI全盛時代を、どう生きていく...と言うか生き伸びていくのか...、これは人類全体にとっても本当に大変な問題だという気がしてならない。まあそれには殆ど関わらないだろうチャンジーのぼくなども、自身のジャズ番組やジャズコラム、それをAI(チャットGPT)がどう評価するのか...、してくれるのか...、一寸確かめてみたくもなる。そこでエゴサーチを掛けてみると、「テイスト・オブ・ジャズは、民放ラジオで屈指の歴史を誇るジャズ番組で、内容も良いし、かなり権威もある...。制作の小西啓一もジャズライターとしても、実績有る業界の重鎮の一人で、その選曲や解説も...」などと、過分なお褒めの言葉も頂く。これはこれは...などと一人ほくそ笑んでいると、ある若い局員にチャットGPTは本当に優しく肯定的な返しが多いので、注意して見なければ...と忠告を受ける。そうまさにそうですね。AIに褒められていい気になってしまうなんぞ...、いい年齢のチャンジーにあるまじきもの...。反省しきりのジャズチャンジーのぼくなのでした。
【今週の番組ゲスト:ジャズピアニスト、ヴォーカリストの 松下聖哉さん】
新譜『My Voice, My Piano』から
M1「Smile」
M2「It Could Happen to You」
M3「Pure Imagination」
M4「But Beautiful」
M5「All the Things You Are」
●タイムフリー:右下「radikoで聴く」をclick♪(2026.3.1)




