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テイスト・オブ・ジャズ

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「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、土曜曜22:00~、日曜22:30~で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.442~今年も終わり】

  「災」が今年の漢字に選ばれたと言う、何やら物騒な平成最後の年、2018年ももう直ぐに店仕舞い。今年最後のこのコラム、例年のようにぼくの印象に残った「今年のジャズ1枚(洋盤、邦盤)」と言うことにしようと思っていた。しかししかしです。先日の大学選手権準々決勝、我が早稲田ラグビー部が信じられない様な劇的な展開によって、宿敵の慶応大を破り5シーズン振り、念願の正月越え(1月2日に準決勝を明大と戦う)を果たしたのです。まずはこのニュースを取り上げずして、コラムの意義どこにありと言うことで、まずはこの年末の嬉しいニュースを...。 

 
対抗戦で早稲田ラグビーに惜しくも敗れた慶応は、この試合に向け準備万端で打倒早稲田に燃えており、4年生中心だけに最後の決戦と言う意気込みも充分。試合の展開は一進一退、後半まで同点でもつれ合い一時は早稲田がペナルティーゴールで3点リード、しかしそれもつかの間今度は慶応がキャプテンのトライ&ゴールでひっくり返し4点差。そして無情にも試合終了のホーンが秩父宮球技場に鳴り渡った後半ジャスト40分。ここで慶応が痛恨のペナルティを犯し、早稲田の最後の反撃がここから4分ほど切れ目なく続く。そして最終学年でこれまで控えが多かったウイングの佐々木選手が、ゴールライン隅に劇的な逆転トライ。この間何かの失策などが起きれば即そこで試合は終了、慶応大の勝利となった訳だが、そうはならずに早稲田ラグビー部史上に残る奇跡が起きたのである。普通は大学の試合の場合やっている選手はほぼ終わりだと分かっていても、それがどれくらいインジュリータイム(延長時間)が残っているかなどは分からないもの...。しかし終了のホーンが鳴ればここから一つでもミスすればそこで試合終了は誰でも解る。そんな極度の緊張感の中でもミス一つ犯さず、トライを取り切って勝利を呼び込んだ我が早稲田ラグビー部に感激・感涙。秩父宮ラグビー記者席で観戦していたのだが、思わず雄叫びが飛び出してしまい、周囲に気を使うことはなはだしかったが、感涙収まらずの心境。これこそ菅平、早稲田グランドなど、多くの早稲田試合を見続けた意味があったと言うもの。元旦2日の明大戦も頑張って決勝まで進み、最後は栄光の歌「荒ぶる」を全員で歌って欲しいものです。頑張れ早稲田ラグビー部!

 
さて肝心のぼくの今年の1枚ですが、まず洋盤の方は何時もの様に、他の人が余り取り上げないラテンジャズの分野から...。今NYで最も旬なドラマー&パーカショニスト、ダフニス・プリート。彼が組織したフルバンドによる『バック・トゥ・サンセット』を挙げたい。スティーブ・コールマン、ヘンリー・スレッギルと言う、ぼくが最も好きな2人のエッジの利いた先鋭的サックス奏者、バンドリーダーでもあるミュージシャンをゲストに迎えた異色のフルバンド作品。そしてもう1枚国内盤の方は、今年秋惜しくも亡くなってしまったピアニストの佐山雅弘のラスト作『ブリッジ』。織原良次、福森康と言う若い気鋭のリズム陣をバックに、最後の気力を振り絞ったピアニスト佐山の、その若々しい意気込みが素晴らしい。才人でもある彼については、このコラムでもその死亡のニュースを聞いた後書いたので、そちらも参考にしてください。これまでに6~7回は番組に出演してくれた番組仲間とも言える彼。なんとも言葉もない淋しさですが...。合掌!

 こんな後に言うのも何ですが、来年は皆さまにとってもいい年でありますように...。また明日30日の夜23時~、1時間のジャズ特番「テイスト・オブ・ジャズ・スペシャル~新宿「J」物語」がオンエアーされます。プレゼントもありますからそちらも期待してくださいね。ではまた来年...。

【今週の番組ゲスト:音楽評論家の青木和富さん】
先月に引き続き、今年、改めて良さを再発見した曲を教えていただきました。

M1'S Wonderful / Tony Bennett and Diana Krall
M2「マンボ / 山中千尋」
M3「枯木猿猴図 / 守屋純子」
M4Jelly Fish Blues / 大野えり」
M5「イマジン〜この素晴らしき世界Barbra Streisand
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