「テイスト・オブ・ジャズ」は、毎週日曜19:00~19:30で放送中。番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。
【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.762~2024年ジ・エンド~】
闇バイト、米大統領&兵庫県県知事選挙のドンデン返し等々、何かと混迷を象徴する事件も少なくなかった2024年。どうやらドン詰まりになってしまった。まあ世間の話は横に置いておいて、肝心のジャズシーンを少し眺めてみると...。
今年もまたロイ・ヘインズ、クインシー、ルー・ドナルドソン等など、寂しいことに多くのジャズアイコンが逝ってしまった。またこの年の瀬には、関係するジャズ雑誌やジャズサイトなどで、恒例の今年のベストジャズ作品選考を頼まれる。中には国内盤、輸入盤をミックスして10枚を選べ...、という厳しい注文も有り、かなり悩まされる。何せ今はCDが売れない時代、昔のようにテスト盤(見本盤)も作らない。なので話題盤は一応購入するのだが...、今は人生~ジャズ人生の終止期。昨年から今年にかけては色々な事情もあり、追分の山荘にあった3千枚強のCDやアナログ盤を全て整理。もう余りCD&アナログ盤を増やさないことにしているのだ。それだけに10枚選定とはその4倍の数はアルバム購入をしないとならない...。ツライところではある。
まあそんな中選んだ1枚は、好きなラテンジャズの世界から...。番組にも12月に登場してくれた日本のパーカッション奏者のトップ、ウイリー・ナガサキ&エルカミナンテ岡本郁生(プロデュース)のコンビによる『ミッドナイト・ルンバ』。実はこのアルバム12年前に出されたもので、今は絶盤になっていた。それをファンの要望に答えて再登場させたもの。日本のサルサ~ラテンジャズシーンの底力を示したアルバムとして、その内容はなお光輝いており、是非皆様にも勧めたいアルバムとして選出した。プロデュースの岡本郁生くんは、我が早稲田大ジャズ研の後輩にしてラジオNIKKEIの制作部員でもあった(今はフリーのプロデューサー)。このコンビ、日本のラテンジャズ界の最強にして最凶コンビで、なるべく街ではで出会わないようにしているが、その作り出す音楽は強力で、メンバーも素晴らしい。このコンビでまた新しいアルバムの誕生も望みたいところ。
海外ものでは「唄」の時代を象徴するように、エスペランサ(ベーシスト&シンガー)とブラジル音楽の巨匠、ミルトン・ナシメントの共演アルバムを推薦したい。昔から相性の良いジャズとブラジル音楽の融合の理想的な形が聴かれる、ぼくの大好きな1枚だ。
まあ来年はまた世界の何処かから、ジャズの未知で圧倒的な資質が登場する様な期待も大。来年また世界は混沌とし続けるに違いないが、ことジャズには結構明るい未来が開けているのでは...。大いに期待したい。
【今週の番組ゲスト:Jaz.in編集長 佐藤俊太郎さん】
M1「Little Cradle Song / 松井秀太郎」(『Danse Macabre』より)
M2「P.N.J / 平倉初音+武本和大」(『Thirty Fingers』より)
M3「Autumn Leaves / Arooj Aftab」(『Night Rain』)
M4「Insecurities / Shabaka Hutchings」(『Perceive Its Beauty, Acknowledge Its Grace』より)
M5「Black Is All Colors at Once / Jakob Bro」(『Taking Turns』より)








