【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.807~ジャズ講座(トーク)~】
以前にもこのコラムで書いたと思うが、15年ほど前から中野区の依頼で、区民センターでジャズ講座(トーク)を毎秋に実施している。最初の6~7年は中野新橋駅近くの区民センターで行ったが、ここはかなり年季の入った建物でホールも小振り、40名弱の人が来てくれていた。その後この10年近くは、地下鉄の方南町駅にほど近い、中野区で最も新しくて大きい区民センターで実施。そこの大ホールに60名近い人が集まるジャズ講座(トーク)となっている。
ただしこのジャズ講座、最初の5年ほどは年3回ほどの連続講座で「日本にジャズが入った頃...」とか「コルトレーンの魅力」などと、真面目にテーマを決めて独演講座をやっていたのだが、集まるのは殆んどがジャズなどに余り関心の無い、60才以上のジジババ連中。アルバムを掛けながら2時間弱講座を行うのだが、当然食いつきは良くない。という事で途中からは、ジャズ雑誌の編集長やジャズクラブのオーナーなどをゲストに呼んで、気楽なジャズトークセッションに変えたのだが、やはりイマイチ盛り上がりに欠ける感あり。そこで思い切ってジャズプレーヤーを呼んで生演奏も聞かせながら、そのゲストとジャズトークを交わすスタイルに変えることにしたら、これがかなりな好評。まあ無料で一流プレーヤーの演奏を聞けるのだから、当然と言えば当然である。
その1回目は昔からの友人で、心療内科医として良く知られ、ジャズシンガーとしての顔も持つ、海原純子女史を招いた。まあ肝心のボーカルは、ピアノ伴奏無しのアカペラで1曲歌ってもらったのだが、これもかなりな受け具合。元々講演慣れしている彼女だけに、おばちゃん人気は絶対、その上に唄まで...となれば言う事無しで、翌年からはこのスタイルに変えた。知り合いの日本を代表するミュージシャン達を招き、ソロ演奏も聞かせながらトークをする...と言う気楽な形で、毎回かなりな好評講座で、人も良く集まる。
そして今年は初めてぼくの大好きなラテンジャズ~サルサ...にスポットを当ててみることにした。ゲストはラテンジャズピアニスト(作・編曲者)の第一人者で、熱帯JAZZ楽団や自身のユニットなどでも大活躍の森村献ちゃん、そしてそのカミさんのあずささん。2人とはもう長い付き合いだが、特にあずさとは彼女が高校生の頃からの付き合い(ラジオパーソナリティー、齋藤ひろみのクラス仲間としてラジオに初登場して以来...)で半世紀近い仲。元々日本最初の人気女性サルサバンド「チカ・ブーン」のリーダーだった彼女は、今やキューバ、メキシコなどカリブ諸国との文化交流大使的役割で活躍しており、そこら辺の話も今回聞かせてもらうことにした。トークセッションのテーマは「ラテンの熱き息吹を中野でたっぷりと...」。トークセッションは献ちゃんとあずさ(バイオリン奏者)のデュオ演奏、おなじみの名曲「マンテカ」で始まり、途中あずさのリードでの手拍子・足拍子のラテンリズム教室やカリブ諸島の文化と生活講座など幾つかのコーナーを挟み、愉しくも熱く親しげに進んで行く。最初は躊躇していた参加の面々も手拍子などで応え、観客との"コール&レスポンス"も実現するなど、思った以上に上手く運んだ。
全部で2時間強の内容、観客の皆様も満足げに家路につき、主催者からは来年は何を...との催促も...。まあそう言われても、来年のことは...なのだが、まあ来年のリクエストあるのは嬉しいこと。ぼくも献ちゃん夫妻も満足顔で,家路についた。目出度し、目立たし!
【今週の番組ゲスト:音楽ジャーナリストの小川隆夫さん】
https://www.shinko-music.co.jp/item/pid0654765/




