「テイスト・オブ・ジャズ」は、毎週日曜19:00~19:30で放送中。番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。
【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.757~吉田遠志展~】
11月始めの数日間、小屋閉めの為に信濃追分の山荘にいたが、その折久しぶりに東御市田中の依田家でうなぎを食いたいと思い、しなの鉄道で田中の街に向かった。この田中にある依田家のうなぎ、かつて日本B級グルメという本でも紹介されたことのある、信州屈指のうなぎ料理屋。信州でうなぎといえば諏訪湖の辺りの岡谷市が有名だが、ここはそれにも勝るとも劣らない絶品のうなぎを、結構リーズナブルな値段で食べさせる名店。山荘からは結構遠いので余り頻繁には行けないが、何時も満足させてくれる名店である。
その依田屋に向かう折、田中の駅構内で一枚のポスターを見かけた。東御市の丸山晩霞(画家)記念館で、吉田遠志の展覧会~回顧展をやっているとある。吉田遠志...知らないなーと思いながらそのポスターを見ると、アフリカの草原をチーターが疾走している新版画。これが仲々に素晴らしい。これは拾い物かも...とピンときて、時間もあることだしうなぎを食ったあとの散歩がてら、大分山を登らないとならないのだが一つ丸山記念館に見に行くかと決めた。
依田屋のうなぎを堪能した後、てくてくと坂道を上ること30分弱、ようやく東御市立の丸山記念館に...。この前の道は車で時々通ることはあったが中に入ることは初めて、立派な美術館である。そして肝心の吉田遠志の作品と対面し、どうして駅貼りポスターで彼の新版画に惹かれたか...が直ぐに分かった。なんと吉田遠志とはぼくの大好きな新版画の巨匠、吉田博の息子で、版画家一家吉田ファミリーの戦後の当主であったのだ。
まあ吉田博と言ってもその名前を知る人は、かなりな山の絵好きか、最近密かに話題の川瀬巴水などの新版画、これらに興味を持っている人ぐらいなものだろうが、その巴水と並ぶ新版画の旗手が吉田博である。日本での知名度・評価はいまいちだが、欧米では絶対的な人気を誇っており、ぼくも彼の作品は大好きで、結構な大枚を叩いてその画集を買った程なのである。そしてその彼の息子こそ、この遠志だと今回始めて知ったが、本当に偶然にその作品を見ることが出来、大変に幸せだった。子供の頃に身体的欠陥を負い体は不自由だったようだが、その画業は素晴らしいもので、没後もう30年近くなるが、その全面的な回顧展は今回が初めてとのこと。ここ丸山記念館の前に、なんと国立の家の近くの府中美術館でも回顧展やっていたと聞き、自身の不明さを嘆いた。親父の博はアルプスなどの山岳画や風景画などの版画専門だったが、息子の遠志は抽象画にも興味を示し、中々の作品を残している。しかし最も見ものはポスターにもある、アフリカの大地やそこに生きる動物たちを描いた作品で、これらは福音館から数作の絵本になっていると言う。
吉田遠志、皆様ももし興味をお持ちだったら、福音館の絵本シリーズで彼の素晴らしい作品、ぜひご覧いただければ...。驚かれること、必定です。
【今週の番組ゲスト:トランペッター原朋直さん ドラマー中村海斗さん】
12月1日開催の『Jazz EMP』をご紹介頂きました。
https://x.com/jazzemp/status/1852927988213645602?s=46&t=wcj9FFSvoeD2giJ-oceNUA
M1「BREEZE / 平手裕紀カルテット」
M2「AM3:33 / Yoshihiro Kaneko Eectlic Jazz Band」
M3「Brown And Black / 市川空」
M4「Blaque Dawn / 中村海斗カルテット」
M5「Fall And Rise / Tomonao Hara Group」





