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テイスト・オブ・ジャズ

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「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、土曜曜22:00~、日曜22:30~で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.436~地獄の台湾取材旅行】

  今月23日放送の1時間の台湾特番「21世紀の台湾と日本」はなんと開始以来17年目を迎えており、局の若いディレクターに寅さんシリーズ並みですね...などと、慰労とも揶揄とも取れる微妙な言葉をかけられる有様。まあこれも何かのご縁と割り切って仕事を続けているのだが、制作者のチャンジー度(爺さん度)が増すにつれ、予算が無いせいで取材は過酷度を極めており、今回の台中花博メインの取材旅行はなんと格安航空(LCC)を使用した1泊3日の行程と言う、70才を過ぎた高齢プロデューサーには地獄とも言えそうな、なんとも体に堪える過酷そのものの取材旅行だった。友人などはどうしてそんな...などと忠告してくれるが、まあこれも成り行きで致し方なし。
 LCCでのフライトは早朝の5時過ぎ。息子の車で送ってもらい途中スタッフもピックアップし、羽田空港に3時過ぎに到着。前回もこの便だったのでまあこれは我慢できるが、帰りもぎりぎりまで取材して帰国便と言うことで、台北桃園空港を夜の12時過ぎ出発で羽田到着は早朝3時半過ぎ。無人の空港に寂しく到着と言う笑えない現実。行きは日本の観光客が大部分だったが、帰りは台湾系列のLCC便だけに台湾の若者ばかり。まあ行きも帰りもおそらく最年長がこのわたし目だった筈だが、さすがに帰りはぐったり。帰国後2日ほどは疲れで何も手に着かない状態で、我ながら体力の衰えを実感させられた。

 さて肝心の台中國際花博取材だが、これがまた今までにないほど厳しいもの。習近平になってからの中国の台湾包囲網の進展によって、国際的には友好国が極端に減少しつつある台湾においてこうした国際的イベントは大きな意味を持つもの。それだけに取材も重要な意味を持ち心して臨んでいるが、花博全体が単一の会場では無く3会場に分散(正確には4会場)、それを全部廻り切るだけで一苦労。本来は2日間ぐらいかけてゆっくり取材すべきなのだが、予算の関係でそんな悠長なことは言っておられず、朝から晩まで駆けずり回って取材を敢行、終わればスタッフ全員がっくり状態。取材で歩いた歩数はなんと2万歩超えで、歩数計を見て我ながら驚いてしまった。それも無理からぬことで一つの会場がかなり広く、さらに3会場は東京でいえば、新宿がメイン会場とすると、もう一つは吉祥寺そしてもう一つが自由が丘と言った感じで、全場を回るだけでも一苦労。それもほとんどが台中郊外で、それぞれは無人のシャトルバス(これが売り物の一つ)が結ぶと言うことになっているのだが、どのバスも満員でとても乗っている暇などは無く、結局はタクシーをチャーターしての会場巡り、当初予算も軽くオーバーしてまたまた私目の持ち出し。こんな苦労をして何を...などとブツブツ文句をたれながらも取材を敢行、どうにか番組としての体裁は整えたつもりだが...。

 
それにしてもこうした国際的なイベントに対する台湾の人達の関心は、中国の嫌がらせを乗り越えなければならないだけにことさら高いものがあり、11月初めに台中市で開かれたオープニングセレモニーには5万人を超す人が参加。林台中市長や蔡総統なども出席、熱気ほとばしる大々的な盛り上がりだったと言われる。その模様は特番の中でも一部紹介しているが、ただこの花博、一般にイメージされている様な花で溢れたと言うよりも、自然との調和や環境保護、台湾農業の未来像などと言った幾つかのテーマが確定しており、それに沿ったテーマ館やゾーン設定で、花一杯の会場を参加者が軽やかに散策すると言った従来の花博イメージとはいささか異なったもの、それだけに全貌を紹介するには中々に大変なのだが...。
 
花に関して言えばそれはもっぱらあの華麗な蘭。台中市は世界有数の蘭の生産地&出荷地で、日本にも多くの蘭がこの都市から届けられているのだが、日本人は余りその実態を知らない。メイン会場の蘭パビリオンは正に世界の蘭オンパレードの様相で、スタッフ全員が余り蘭に関心も無いだけに、残念ながらその価値も余り分からなかったが、日本の著名園芸家などは感激し切りで、その栽培技術の高さを褒めちぎっていた。

 11月23日、休日の昼間にオンエアーの台湾特番。この台中花博紹介がメインになりますが、その他にあの福原愛ちゃん(旦那は台湾の卓球選手で、2人は台湾在住)や今話題の直木賞作家、東山彰良氏(台湾生まれ)なども登場、台湾の素晴らしさや魅力、台中花博の見所などを紹介してくれています。他局には無いこの歴史ある台日友好特番、ご期待に添える内容と...密かに自負しています。是非ご期待下さい。

【今週の番組ゲスト:ピアニストの八木隆幸さん】
10枚目のリーダーアルバム「New Departure」から4曲
M1Kyoto Tower
M2Music On The Second Floor
M3View From Newark
M4Beyond The New Horizons

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