「米国株大幅安、ナスダック総合指数2.83%下落」
「米国長期金利上昇続く」
「9月も消費者信頼感指数が低下」
「住宅価格大幅上昇が続く」
「インフレ抑制重視の金融政策を警戒」
28日の米国株は大幅に下げました。ニューヨークダウの下落率は、1.63%、ナスダック総合指数は2.83%でした。
米国長期金利がさらに上昇しています。10年債の利回りは28日、一時1.567%と、前の日との比較で0.08%P上昇しました。20日には1.3%割れ場面もありましたので、1週間あまりで0.27%Pも上昇しています。
この欄でよく書いていますが、先週のFOMCの結果、「メンバーのGDP見通しと失業率見通しが6月時点よりも悪化したにもかかわらず、利上げ時期が6月時点の予想よりも前倒しされた」事実が市場を圧迫しています。
先週来の長期金利の上昇に対して、米国株は比較的穏健な値動きを保ってきました。しかし、28日は、長期金利上昇の圧迫に耐えられなくなったと考えられます。
経済見通しの悪化にも関わらず、テーパリングを予定通りのスケジュールで遂行しようとのFRBの姿勢に対して、マーケットは「FRBは、雇用よりも物価上昇の抑制を重視しなければならない状況に陥った」との印象を抱いた面があります。これまでの「雇用最重視」が、「物価抑制重視」に変遷してきたことを感じ取り、それがマーケットを揺らしています。
また、連邦政府債務上限問題への対応の遅れ、債務不履行への警戒感も、国債利回りの上昇につながっています。
28日にコンファレンスボードから発表された、9月の消費者信頼感指数は、109.3と、8月の修正値と比べて5.9P低下しました。8月の大幅低下(速報値は11.3P低下の113.8)の後、9月もさらに低下しました。コロナウイルス感染者の増加や物価上昇の影響が消費者心理を冷やし、8月に続いて9月も消費者マインドが低下していることを示すデータです。
また、28日に発表された8月のS&Pケースシラー住宅価格指数(20都市)は、前年同月比で19.9%の上昇となりました。前月比では2.0%の上昇です。
前年同月比で約2割、前月との比較でも2%も住宅価格は上昇しています。
「住宅価格の大幅な上昇が続き、物価の上昇が止まらない」
「物価の上昇が消費者心理を圧迫しているデータが明らかになった」
「金融当局は、経済や雇用の見通しを下方修正したが、物価の上昇を抑制するために金融政策は引き締めの方向に舵を切らざるを得ない」
「実際に長期金利が上昇している」
こうした状況で、28日の米国株は大幅に下がりました。
景気の動向が心配になって株価が下がるのならば、債券市場に資金が流入することになるので、債券の価格が上昇して、利回りの上昇を抑えることができる。そこで、長期金利の上昇が止まって、株式も落ち着く、という動きに入ってくることが考えられます。その観点では、米国の債務上限問題が意識される場面でしょう。債務不履行への警戒感が広がって、米国の長期金利上昇が加速するような展開になれば大事です。











