「9日の米国株下げる」
「債券利回り低下」
「在庫減少・生産量減少→しかし、原油価格は下落」
「8月中国PPI高い伸び、10日は米国PPI発表」
「供給問題、原材料高で下方修正の動きも」
9日の米国株は下げました。ニューヨークダウの下落率は0.43%、ナスダック総合指数は0.25%でした。
米国の10年債利回りは、前の日と比べて0.035%P下げて、1.3%を下回る水準となりました。7日に1.385%と、7月14日以来の高い水準まで上昇しましたが、この2日間で大きく下げています。
原油先物価格は1ドル38セント安の69ドル92セントでした。9日に発表された、先週末3日時点の商業原油在庫は4億2386万バーレル(前週末比-152万バーレル)、ガソリン在庫は2億1999万バーレル(同-721万バーレル)となりました。
特にガソリン在庫は大幅な減少となりました。ガソリン在庫が2億2000万バーレルを割るのは、2017年11月24日以来のことです。ガソリン在庫が約4年ぶりの低水準になっているにもかかわらず、ガソリン先物価格も1.25%下げました。
商業原油在庫やガソリン在庫の減少は、ハリケーン「アイダ」のが生産に影響を与えているためです。9月3日段階の週間原油生産によると、1日あたりの米国原油生産は1000万バーレルとなり、前の週の1150万バーレルに対して、約13%も減少しました。
2005年8月の大型ハリケーン「カトリーナ」が米国の原油生産設備に被害を与えた時のデータを見てみましょう。2005年8月末に5427万バーレルだった原油生産が、2週間後の9月9日に4268万バーレルまで減少しています。2週間で21%の大幅減少でした。当時、商業原油在庫は9月の1カ月で5.1%ほど減少しました。
今回も、原油生産の減少が在庫面に影響を与えることになります。しかし、9日の原油先物市場は下落しました。
9日の債券利回り低下と原油価格下落を直視すると、投資家が米国景気に対して楽観視していないと考えられます。これは、株式投資に関しては、ややネガティブな要素です。
しかし、原油価格が上昇しないのならば、それはインフレ動向を警戒する向きにとっては、歓迎すべき要素にもなります。供給不足や物価上昇が企業心理・消費者心理に悪影響を与えている面があります。だから、原油価格上昇が抑制されていることは、その面ではポジティブな要素です。
9日に発表された中国の8月生産者物価指数(PPI)は、前年同月比で9.5%上昇しました。6月の8.8%、7月の9.0%に対して、伸びが加速しています。前月比でも0.7%の大幅な上昇です。
そして、本日10日には米国で、8月PPIが発表されます。7月のPPIの実績は、前年同月比で+7.8%、前月比で+1.0%の高い伸びでした。世界的に企業間取引の物価が上昇している中で、注目されます。
企業間取引価格の上昇は、基本的には業績面へのプラス要因です。しかし、現状では企業収益を圧迫するケースも増えてきました。
米国の化学メーカー「PPGインダストリー」は。4-6月期の売上高が43億ドル規模になった企業です。今週9月7日に、7-9月期の売上高動向に対して「7月に予想していた数字よりも、2億2500万ドルから2億7500万ドル減少しそうだ」と発表しました。サプライチェーンの混乱や半導体不足が生産に影響を与えています。また、原材料価格も「前回発表値よりも6000万ドル~7000万ドル高くなる」と発表しています。
このように、企業収益面において、モノ不足や原材料上昇が強く懸念されている時期なので、原油価格の上昇抑制は歓迎される面の方が大きいとの考え方も可能でしょう。











