「12日の米国株は上昇」
「7月生産者物価指数は高い伸びが続く」
「JFEHD、事業利益を上方修正、"棚卸資産評価差等"が1010億円拡大」
12日の米国株は小幅上昇となりました。ニューヨークダウの上昇率は0.04%、ナスダック総合指数は0.35%となりました。
米国では12日、7月の生産者物価指数(PPI)が発表されました。前年同月との比較で7.8%、前月との比較では1.0%の上昇率となりました。エネルギー価格は前年同月比で33.4%、前月比で2.6%の高い伸びとなりました。「食品とエネルギーを除く」指数についても、前年同月比7.5%、前月比1.0%と高い伸びが続いています。
米国民の外出が活発化していることに伴う物価指数の上昇も見られます。「乗客の輸送」の項目の物価指数は、前年同月との比較で11.9%、前月比でも9.0%の上昇となりました。モノだけでなく、コト消費に関連する項目が前月比で高い上昇率を記録しています。
前の日に発表された消費者物価指数では、アパレルと航空運賃の物価指数の伸びが前月比で鈍化していることをお伝えしました。しかし、12日発表の生産者物価指数を見ると、輸送に関する物価の上昇が際立っていました。
日本で昨日12日に日本銀行から発表された「7月の企業物価指数」は、前年同月比で5.6%上昇、前月比で1.1%の上昇となりました。7月においても、世界的に企業間取引の価格上昇が確認されました。企業物価指数には「需要段階別指数」が掲載されています、以下に記します。
前年同月比 前月比
素原材料 +48.0% +2.5%
中間財 +9.7% +1.4%
最終財 +2.6% +0.2%
川上分野の素原材料では、前月比でも高い伸びが続いています。ちなみに素原材料における輸入品の上昇率は、前年同月比で65.7%上昇、国内品は同じく12.7%の上昇でした。輸入品の上昇が、国内品と比べて、ずっと高くなっていることがわかります。
海外のおける価格の上昇を牽引役として、国内における企業の取引価格の上昇をもたらしている構図です。日本の場合は、最終需要が弱いので、消費者物価はなかなか上がりません。一方で、グローバル展開している企業間の取引価格は上昇します。企業物価と消費者物価の傾向に大きな差があります。企業業績を考える上では、価格が上昇する製品を販売している企業の業績が拡大することになります。
昨日、鉄鋼大手のJFEHDが今3月期の事業利益の見通しを、従来の2000億円に対して3500億円に上方修正しました。1500億円分の上方修正のうち、「棚卸資産評価差等」が1010億円を占めます。つまり、鉄鋼価格上昇に伴う在庫の評価金額の上昇が業績上方修正の大きな要因となっています。
鉄鋼や非鉄金属、化学メーカーの業績の拡大が、今回の4-6月期決算の特徴となりました。ただ、業績を見据えた投資を考える上では、4-6月期には、価格上昇に伴う一時的な利益の押し上げ要因が働いていることを考慮した姿勢が重要になります。











