「先週末の米国株は安い」
「7月の中国製造業PMI、4カ月連続低下」
「日本企業、4-6月期収益好調を確認、今年度下期は成長鈍化」
「2022年の増益実現が焦点に」
先週金曜日の7月30日に米国株は下げました。ニューヨークダウの下落率は0.4%、ナスダック総合指数は0.7%でした。
7月31日には、中国の国家統計局から、7月のPMIが発表されました。製造業のPMIは前月比0.5P低下の50.4となりました。50を上回っていますが、4カ月連続の低下です。
非製造業PMIは53.3となりました。前月比で0.2Pの低下、2カ月連続の低下です。
さて、日本株です。先週末の日経平均は27200円台でした。この6カ月間で最も低い水準です。
先週末金曜日には、多くの企業が4-6月期決算を発表しました。4-6月期の収益は高水準です。先行きについても、大きな不安要素は生じていませんが、実際に企業が公表している業績予想を見ると、足元が最も高い位置で、今後は伸びが鈍ると見る企業も多い状況です。
自動車部品最大手のデンソーが発表した4-6月期の営業利益は1072億円となりました。会社側では今3月期の営業利益を従来の4130億円に対して、4400億円に上方修正しました。
良好な決算内容です。ただ、前期からの四半期ベースの営業利益の推移を見てみましょう。(単位億円)
2020年 2021年
4-6月 7-9月 10-12月 1-3月 4-6月
▲1066 369 1362 884 1072
今年度の年間計画の営業利益は4400億円です。従って、今年度の2Q、3Q、4Qの四半期決算については、平均すると、四半期毎に1100億円強の営業利益水準になると計算されます。四半期毎の数字にこだわり過ぎるのは良くないのでしょうが、成長加速の段階とは呼べず、高水準の収益確保と表現される事業環境になったと考えられます。
同様にトヨタ系自動車部品メーカーのアイシン精機の決算内容を見てみましょう。4-6月期の営業利益は598億円となりました。会社側では7-9月期の営業利益を約700億円、今年度下期(10月―3月)を900億円と計画しています。下半期900億円計画は四半期の平均とすると450億円です。7-9月期まで利益水準は上がるけれども、下期は落ちる見通しです。
自動車部品と産業機械(フォークリフト)を主力とする豊田自動織機は、4-6月期の営業利益が574億円となりました。年間計画は1500億円です。7月から来年3月まで9カ月で計画する営業利益は926億円(1カ月平均102億円)です。最初の3カ月で稼いだ574億円(同191億円)と比べると、利益の勢いが落ちることがわかります。
電動工具の世界的メーカーであるマキタが発表した4-6月期の営業利益は283億円でした。同社では今3月期の営業利益を885億円(従来計画比+55億円)に上方修正しました。こちらも、最初の3カ月の実績283億円(1カ月平均94億円)に対して、残り9か月の計画は約600億円(同66億円)です。現状の比べると、先行きの利益計上ペースは鈍化します。
現状の産業界は、半導体等の部品が足りない状況にあります。調達するモノが足りなければ、購買担当者は、できる限り、たくさんの量を発注して、その足りない部品をかき集めようとします。実際の需要以上のモノが発注されて、実際の需要以上に売上高が拡大します。この
4-6月期はそうした時期になります。
以前にも、工作機械に使用される部品が足りなくなって、需要以上の発注が行われる時期がありました。2018年の話です。供給不足時に大量発注が行われる。その後、生産量が拡大して、供給が追い付くと、需要サイドには既に在庫が増えていて、今度は発注が急減する、という状態が2019年には見られました。今の株式市場は、そのような展開を警戒している面があります。
企業業績は、四半期ごとに、常に上に向かう必要はありません。急回復時を超えれば、回復ペースが鈍化する場面が来ても、全く不思議ではありません。現状は、今下半期の回復鈍化を反映しています。2022年前半からの再成長が実現するのならば、いずれ株価はそこを映す場面に入ります。2022年の景気・企業収益の動向が焦点になります。











