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「世界的に債券利回り低下、株安」

「来週は米企業の決算発表→債券利回り底打ちあるか」

 「中国IT株下落」

 

 

8日は、世界的な株安の連鎖となりました。日経平均は0.88%の下落率でした。香港ハンセン指数の下落率も2.88%とかなり大きくなりました。その他、アジア地域では、シンガポールとベトナムは1%前後、タイは約2%の下落率です。

 

 

ヨーロッパでは、イギリスとドイツがともに1.7%前後、フランスは2%の下落率でした。

 

 

米国市場では、ニューヨークダウ、ナスダック総合指数がともに0.7%の下落率となりました。

 

 

債券相場では、価格が上昇して、利回りが低下する動きが続いています。米国10年債の利回りは、一時1.26%台まで低下しています。

 

 

世界的に債券の利回りが低下して、株価が下落したのが8日木曜日の動きです。最近、この欄でよく書いていますが、債券利回りの低下が先行きの世界景気に対する慎重な見方を引き出し、株価下落をもたらしたと考えています。

 

 

ECBは8日、金融政策における物価目標を引き上げ、一時的な上振れを許容することを発表しました。物価上昇に対して、寛容な姿勢を見せる姿勢は、一般的には株価にっては好材料です。しかし、欧州株はそろって下落しています。

 

 

足元では、エネルギー価格の上昇が世界的な物価を押し上げている状況にあります。しかし、物価上昇に寛容な金融当局の姿勢にもかかわらず、株価が結構大きく下落しました。その事実は、マーケットがインフレよりも、将来的なデフレの方を恐れていることを示しているのかもしれません。

 

 

足元の経済指標ではインフレ色が強い。しかし、長期金利は低下を続けている。将来的には、インフレ色が抑制され、金融緩和状態が維持される期間が長引くけれども、その時には金融緩和が景気面に効かなくなっている、そんな仮説は株式市場にとっては、歓迎されません。

 

 

もちろん、現段階で、「景気改善状況に対して、債券利回りが低下し過ぎていて、早晩、利回りは上昇に転じる」という、よく耳にする話が、消えた訳ではありません。

 

 

債券利回りの低下が何を示しているのか、来週は、米国企業決算の内容をマーケットがどのように消化していくか、注目点です。13日~15日の間に、JPモルガン、ゴールドマンサックス、バンク・オブ・アメリカなどの金融株が決算発表を行います。ペプシコ、デルタ航空、ユナイテッド・ヘルス・グループ、TSMC、アルコアなどの決算発表も注目されます。

 

 

「長期金利の低下は今年の年末頃からの景気悪化を示しているのではないか?」という市場の不安に対して、決算内容、経営者の先行き見通しがどのようなメッセージになるか、注目されます。

 

 

香港ハンセン指数の8日の2.88%下落が示すように、中国のIT企業に対する締め付け強化も、現在の株安要因です。米国株式市場では、アリババやバイドゥなどの中国のネット関連企業の株価が3%以上の下落率となりました。

 

 

FRBが8日発表した、5月の消費者信用残高は、4兆2893億ドルとなりました。年率換算で、前期比10.0%の伸びです。3月の5.5%、4月の5.7%を上回っています。借金をして、消費を活発化させている米国国民の行動を示すデータです。消費の好調を示すデータですが、マーケットが波乱になっている時には、ややネガティブな目が向けられるかもしれません。

 

 

日本企業の決算関連情報としては、工具メーカーのOSGの上方修正に続き、8日は建設機械メーカーの竹内製作所が大幅増益決算を発表しました。機械メーカーの不二越には、日本経済新聞が業績上方修正の観測記事を掲載しています。

 

 

製造業の業績は世界的に良くなっています。6月締めの決算発表が始まり、業績の改善が確認され、それをマーケットがどのように評価するか、注目されます。

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