「ナスダック総合指数高値更新」
「"インフレ率の高まりは一時的"=パウエルFRB議長」
「中古住宅販売価格・5月中心値23.6%上昇」
「しかし、木材先物価格は最高値から約半値に急落」
22日の米国株は続伸しました。ナスダック総合指数は0.79%上昇しました。取引時間中に付けた史上最高値である4月29日の14211Pを更新しました。
パウエルFRB議長の議会証言が行われました。前日に内容は公表されていました。サプライチェーンの混乱に伴う一時的な供給制約等が落ち着けば、インフレ率は落ち着いていくとの認識を受けて、米国株価は堅実な動きとなりました。
先週のFOMCで公表されたメンバーのインフレ率の中央値を、もう一度、以下に確認します。
インフレ率 コアインフレ率
2021年 3.4% 3.0%
2022年 2.1% 2.1%
2023年 2.2% 2.1%
今年に大きく上昇したインフレ率は22年、23年と2%強の水準へと落ち着く見通しとなっています。この見通しに沿った見解がパウエル議長から語られている状況です。
現状では、リアルな取引における価格上昇は強く認識されています。例えば、22日に全米不動産協会から発表された5月の中古住宅販売状況において、中心価格は35万0300ドルと、前年同月の28万3500ドルとの比較で、23.6%の上昇となりました。
これは、日本円にすると、1年前に3100万円だった住宅価格が3850万円に上昇したということです。いくら一生に一度の買い物とはいえ、1年間で750万円も上昇してしまったら、一般的なサラリーマンでは対応が難しくなります。
この「中古住宅販売価格・中心値」の前年同月と比較した上昇率を月次の推移を以下に示します。
1月 +14.0%
2月 +14.9%
3月 +16.2%
4月 +18.8%
5月 +23.6%
上昇率がうなぎ上りの状況です。どこまで上がるのか、不安になります。これが、リアルな取引の現場の数字であり、住宅価格の上昇が、購入に関しての制約となっています。
しかし、相場の世界を見ると、違う数字があります。シカゴ・マーカンタイル取引所に上場している「材木先物」の価格を見てみましょう。5月に1733ドルの高値を付けた後、急落して、昨日は890ドル(前日比−42ドル)となっています。
材木先物価格は、今年1月に600ドル前後でしたが、春先に800ドルとなり、4月から5月にかけて急騰して、1700ドルを超えました。そして、高値示現から2カ月足らずで、半値近くに下落しています。CMEのアドレスを以下に貼っておきますので、興味のある方は見てください。
https://www.cmegroup.com/trading/agricultural/lumber-and-pulp/random-length-lumber.html
22日発表の中古住宅販売状況を見れば、住宅価格の急上昇は明白です。しかし、シカゴの先物価格を見れば、木材価格は急落しています。だから、今後、木材価格は下落するはずです。木材価格が下落すれば、中古住宅の価格上昇も抑制されます。
先物市場の木材価格を見れば、FRBの「供給制約に伴うインフレ率の上昇は一時的」という見方も素直に受け止めることが可能になるかもしれません。
ちなみに、5月の米国消費者物価指数を見ると。「家具・寝具」の項目は前年同月比で8.6%、前月比で1.9%の高い伸びとなっています。このあたりに素材価格の上昇が反映されて、国民の負担感につながっているわけです。今後、落ち着いた動きになるのか、注目されます。
今朝の日本経済新聞には「日本ケミコンなど、2023年にも全固体電池材料を量産」の見出しの記事が掲載されていました。最近の株式市場では、こうした記事内容に株価が反応するケースが目立っています。











